【解説・和訳】Wild Thoughts / DJキャレド ft. リアーナ & ブライソン・ティラー

 
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DJ Khaled(DJキャレド) feat. Rihanna(リアーナ) & Bryson Tiller(ブライソン・ティラー)“Wild Thoughts” を解説・和訳しました。

セクシャルな意味でワイルドなことしか考えられないという曲で、サンタナの “Maria Maria” がサンプリングされているミッドテンポのラテン系R&B。

ソングライターはDJキャレドとフィーチャーされている二人、そしてサンプリング元のソングライターであるカルロス・サンタナとワイクリフ・ジョンの名前もクレジットされています。

リアーナの威厳のある歌いっぷりもさることながら、サンプリングされている “Maria Maria” のサウンドが印象的で、一瞬聴いただけでそれとわかるカルロス・サンタナのギターのリフとラテン・パーカッションがこの曲最大の特徴と言えると思います。

サンプリングと言うよりカヴァーに近いとか、替え歌レベルという酷評もあるようですが、当のカルロス・サンタナは好意的で、『僕とワイクリフで作り上げた “Maria Maria” がいまだにハートに響く感染力があるってこと』と語っており、また『DJキャレドとリアーナ、それにブライソンがこの曲に新たな一面をもたらしたけれど、オリジナルのエッセンスは決して損なわれていない』とも付け加えています。

【リンク】
【解説】Maria Maria / Santana(サンタナ)

【和訳】
[Intro: DJ Khaled]
もう一発
We The Best Music(※DJキャレドが創設したレーベル名)
DJキャレド

[Verse 1: Rihanna]
あなたに耐えられるかしら
わかってる 私の裸、裸、裸が見たいのね
あなたのベイビー、ベイビー、ベイビーになりたいの
くるくる回って濡れて
メイタグ(家電メーカー及びそのブランド名)の洗濯機みたいに
褐色のお酒(バーボン、ブランデーなど)に泥酔ね
(※黒人女性の裸にメロメロになるということ)
(※”White girl wasted” はスラングで泥酔という意味)

私だったら あなたみたいにはいられない
私は輝き過ぎてるから ちょっとレベルを落とさなきゃ
だって私がやろうとしていることは

[Hook: Rihanna]
ワー、ワー、ワー
ワー、ワー、ワイルドな考えよ
あなたと一緒に居ると
ワイルドなことしか考えられないの
ワー、ワー、ワー
あなたと一緒に居ると
ワイルドなことしか考えられないの

[Interlude: DJ Khaled]
レッツ・ゴー

[Verse 2: Rihanna]
わかってるのかしら
私は食べ頃なのよ
このクッキー(cookie:女性器)は焼く(baking:性交する)ためにあるの
キティ(kitty:女性器)、キティ、ベイビー
アソコの保養のために
あなたのモノをちょうだい
だって 68年の(スーパーボウルでの)ジェッツ並みなんでしょ
ダイアモンドも意味がなくなる
あなたとロックしてるときは
ダイアモンドも意味がなくなる
あなたと輝いているときは
白黒はっきりさせて
(白黒の服しか着ない)シスター(修道女)みたいに
(※”To the Max” という曲で「俺は白黒はっきりさせない」とラップしてたドレイクへのリプライ?)
あなたとこの街でどっちつかずは嫌なの
頭に浮かぶのは

[Hook: Rihanna]

[Verse 3: Bryson Tiller]
食べ頃のアソコがあるって聞いたぜ
他のヤツらも夢中になってるらしいじゃないか
俺はお前をレディ扱いするぜ
お前が燃え尽きて灰になるまでヤッてやる
ヌレヌレにしてやるぜ(make it cream)
(※”cream” とはスラングでアソコが濡れている状態のこと)
yeah, ウータン(Wu-Tang)
(※Wu-Tang は “C.R.E.A.M.” という曲で知られるヒップホップ・グループ)
ケツを後ろに投げ出しな ブーケみたいに
俺を呼べばジューシーにしてやるぜ(Call me and I can get it juicy)
(※リル・ウェインの “Lollipop” の歌詞の引用?)
ユッセ(D’usse:高級酒)には飽きたんだろ
気を付けな お前の言葉はママがチェックしてる
恋人みたいに話しかけてるけど
何か用がある感じで話すんだ
パイプ(pipe:男性器)がウサイン(・ボルト)みたいに彼女を駆け巡る
お前は(濡れ過ぎて)俺を溺れさす 参ったぜ
俺はその「水」を運び出す ボビー・ブーシェ
(※ボビー・ブーシェは映画「ウォーターボーイ」で給水係だった主人公の名前)
ジェイソンみたいに打ちのめす
発射するぜ 安全装置を外してくれ
(※銃の場合、発射するためには安全装置の解除が必要)
褐色の酒(バーボン、ブランデーなど)に泥酔だぜ
(※黒人女性の裸にメロメロになるということ)
たぶん 俺はお前と一緒にいるべきじゃない
お前はワイルドになっていくから
やらないことは何もないみたいに見えるぜ
俺がお前と話したときのことさ

[Hook: Rihanna]

[Outro: DJ Khaled & Rihanna]
DJキャレド!
ワー、ワー、ワー
ワー、ワー、ワー
あなたと一緒に居ると
ワイルドなことしか考えられないの

【ビルボード Hot 100 トップ10解説より】
2017/09/30付
変わらず6位。
テイラー・スウィフトの “Wildest Dreams”、フロー・ライダー ft. シーアの “Wild Ones”の最高位(共に5位)は上回ったものの、ウィル・スミスの “Wild Wild West”(1999年、最高位1位)以来の “Wild” ソングの1位獲得とはならなかったこの曲、ただ、歌詞的には最も(セクシャルな意味での)ワイルドな曲と言えるかもしれません。

2017/09/23付
2ランクダウンでトップ5から陥落。
DJキャレド曰く『リアーナ以外は考えていなかった。プランBはなかった。』というこの曲、1位獲得が絶望ということでリアーナにとっては “Pon De Replay”、”Run This Town” に次いで3曲目の2位止まりとなっています。ちなみに最高位2位の最多はマドンナの6曲。

2017/09/16付
今週もラジオは制したものの2ランクダウンでトップ3から陥落。
評論家やアーティストの間では今年のベスト・ソングという意見も少なくないこの曲、7週続けた2位の座からも陥落して1位獲得の可能性はほぼ無くなりましたが、”Uptown Funk!” に阻まれ1位を獲得できなかったものの8週連続2位を記録して年間で2位になったエド・シーランの “Thinking Out Loud” と同じく「相手が悪かった」ということだと思います。

2017/09/09付
今週もラジオを制して7週目の2位。
トップ10滞在はこれで10週となったこの曲、8/27(日)に開催されたMTV Video Music Awards(以下、VMAs)ではビデオ・オブ・ザ・イヤーとベスト・コラボレーションにノミネートされていましたが、惜しくも両方とも受賞は逃しています。(前者はケンドリック・ラマーの “Humble.” が受賞、後者はゼインとテイラー・スウィフトの “I Don’t Wanna Live Forever” が受賞)

2017/09/02付
今週もラジオを制して6週目の2位。
セールスでは値下げ効果で12位から2位に再上昇、チャートポイントは15%アップで同6%ダウンとなった “Despacito” に100対84というところまで差を縮めていますが、来週は逆にこの曲がポイントダウン、”Despacito” が値下げ効果(オリジナル版は値下げ済み、ジャスティンのリミックス版が値下げ中)でポイントアップが見込まれているようで、少なくとも来週の逆転は難しいと思われます。

2017/08/26付
ラジオを制すも1位とはまだ大差(1位100に対して68)で5週目の2位。
ビデオではリアーナのファッションにも注目が集まっているこの曲、彼女が着ているのはバレンシアガの花柄のレギンス、ベッツィ・ジョンソンの明るいピンクのクロップトップ、カレンウォーカーのサングラス、ベルサーチのベルト、アルベルタ・フェレッティのドレスなど。

2017/08/19付
まだ1位とは大差で今週も2位をキープ。
歌詞的にはセクシャルな内容になっているこの曲、そのエロ・ソングの「共犯者」ブライソン・ティラーは、『パイプ(男性器)がウサイン(・ボルト)みたいに彼女を駆け巡る』、『お前は(濡れ過ぎて)俺を溺れさす 参ったぜ』とラップしています。

2017/08/12付
1位100に対して63という大差で今週も2位。(先週は100:58)
(”I’m The One” の方にフィーチャーされた)リル・ウェインの大ヒット曲 “Lollipop”(2008年、5週1位)のフレーズが引用されているこの曲、ブライソン・ティラーが “Call me and I can get it juicy”(俺を呼べば[アソコを]ジューシーにしてやるぜ)とラップしています。

2017/08/05付
1位とは大差ながら2位をキープ。
シーアが書いた “Cheap Thrills” のヴォーカルを依頼され、『欲しいのは(同じくシーアが書いた)”Diamonds” (みたいな曲) 』として却下したリアーナ、その際は「ダイアモンドばかり欲しがる」としてディスられていましたが、この曲では『あなたとロックして輝いているときはダイアモンドも意味がなくなる』と歌われています。

2017/07/29付
再上昇で2ランクアップ。
1位とは大差ながら2位まで上昇して最高位を更新したこの曲、ヴァース2(リアーナのパート)では『白黒はっきりさせて、(白黒の服しか着ない)シスター(修道女)みたいに』と歌われていますが、これはDJキャレドと “To The Max” という曲でコラボして『俺は白黒はっきりさせない』とラップしていたドレイクへのリプライだと思われます。

2017/07/22付
ワンランクダウンでトップ3から陥落。
リアーナのヴァースでもブライソン・ティラーのヴァースでも “White girl wasted on that brown liquor” という歌詞が出てくるこの曲、『褐色のお酒(バーボンやブランデーなど)に泥酔する』(”White girl wasted” はスラングで「泥酔する」)という意味ですが、『褐色の裸体にメロメロになる』という暗意があるようです。

2017/07/15付
ワンランクアップでトップ3入り。
『このクッキー(cookie:女性器)は焼く(baking:性交する)ためにあるの』、『アソコの保養のために あなたのモノをちょうだい』など、セクシャルな表現が使われているこの曲、サンプリングされているサンタナの “Maria Maria” はもともと「ウエスト・サイド物語」の主人公マリアの役柄をモチーフとした曲ですが、(セクシャルな曲にサンプリングされたことについて)カルロス・サンタナは特には気にしていないようで、『”Maria Maria” に新しい一面をもたらしてくれた』とコメントしています。

2017/07/08付
DJキャレドは3曲目、リアーナは31曲目、ブライソン・ティラーは初となるトップ10。
セールスとストリーミングは2位、ラジオではメーガン・トレイナーの “No” に次ぐハイエスト・デビューとなる23位で初登場4位となったこの曲、2000年に10週1位を獲得したサンタナの “Maria Maria” がサンプリングされており、楽曲的には夏っぽいサウンドのR&B、歌詞的にはワイルドなこと(エロいこと)しか考えられないというワイルドな内容になっています。

 
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