1995年の今日(8月26日)、1位を獲得した Seal(シール)の “Kiss From A Rose” を解説・和訳しました。
何がテーマになっているかについては、恋愛、ドラッグ、死後の世界など様々な解釈がある曲で、グラミーでは最優秀楽曲、最優秀レコードを受賞したR&B・ソウル。
シールが自ら作詞作曲し、”Video Killed The Radio Star”(邦題:ラジオスターの悲劇)で知られるザ・バグルス、および “Owner Of A Lonely Heart”(1984年、最高位1位)で知られるイエスの元ヴォーカリスト、トレヴァー・ホーンがプロデュースしたこの曲は、映画「バットマン フォーエヴァー」の挿入歌になったことでも注目されましたが、ミステリアスな歌詞も話題となり、1位は1週間ながらトップ10には17週滞在(当時、ビルボード Hot 100 史上16曲目)して年間4位の大ヒットとなっています。
シール本人はこの曲について、『言葉では表現できない重要なことを言っている』とアンチノミー(二律背反)なコメントをしていますが、続けて『この曲は拡大解釈されるけど、それは聴き手が自分の経験に基づいてイメージを膨らませるからなんだ。』と話しており、あえて抽象的でいろんな憶測を呼ぶような歌詞にしたことを示唆しています。
また、シールは1987年にこの曲を書いていたものの、「はずかしく感じた」ということでお蔵入りにしていたことを明かしており、2015年のインタビューでは『この曲がいいと思ったことはなかったけど、(プロデューサーの)トレヴァーの仕事は気に入ったよ。だってお蔵入りだったのが800万枚売れて、俺を有名人にしてくれたんだから』と語っています。
【リンク】
当時(1995/08/26)のチャート
シールのヒット曲
【和訳】
[Verse 1]
There used to be a graying tower alone on the sea
かつては海に浮かぶ 灰色の塔があった
You became the light on the dark side of me
君は俺の暗闇を照らす光
Love remained a drug that’s the high and not the pill
この愛は俺をハイにしてくれるドラッグさ クスリじゃなく
[Pre-Hook]
But did you know that when it snows
でも知ってたかい? 雪が降ると
My eyes become large and
目を見開いても
The light that you shine can’t be seen
君の光が見えなくなるんだ
[Hook]
Baby, I compare you to a kiss from a rose on the gray
ベイビー、君は夜明けのバラからのキスみたいだ
Ooh, the more I get of you, the stranger it feels, yeah
のめり込むほど 不思議な気分になるんだ
And now that your rose is in bloom
今や君のバラは見事に咲いて
A light hits the gloom on the gray
光が夜明けを照らし出す
[Verse 2]
There is so much a man can tell you
So much he can say
君に伝えたい人も 語りたいこともたくさん
You remain my power, my pleasure, my pain, baby
君は俺に力、歓び、苦しみをくれる
To me you’re like a growing addiction that I can’t deny
君は俺を虜にする それは否定できない
Won’t you tell me is that healthy, baby?
これって健全なのか?
[Pre-Hook]
[Hook]
[Bridge]
I’ve been kissed by a rose on the gray
俺は夜明けのバラにキスされていた
I, I’ve been kissed by a rose on the gray
俺は夜明けのバラにキスされていた
I’ve been kissed by a rose on the gray
俺は夜明けのバラにキスされていた
I, I’ve been kissed by a rose on the gray
俺は夜明けのバラにキスされていた
[Verse 2]
[Pre-Hook]
[Hook]