1984年の今日(1月21日)、1位を獲得した Yes(イエス) の “Owner Of A Lonely Heart” について解説しました。
“Video Killed The Radio Star”(邦題:ラジオ・スターの悲劇)のヒットで知られるバグルスのトレヴァー・ホーンによるプロデュースで生まれ変わった新生イエスの代表曲。
当時、最先端だったシンセサイザーによる「オーケストラル・ヒット」(一瞬だけ響くオーケストラ風の「ジャン!」という音)が特徴的で、曲のいいアクセントになっています。
自分で動き出せ!
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自分を見つめるんだ!
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自分を奮い立たすんだ!
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淋しい心の持ち主
淋しい心の持ち主
(だいぶマシだけど)
傷ついた心の持ち主(よりは)
淋しい心の持ち主
という歌詞の「だいぶマシだけど(much better than a)」という部分は、バッグ・グラウンド・ヴォーカルになっているのがポイントで、自分の中にいるもう一人の保守的な自分が「傷つくより淋しいほうがマシだぞ」と、動き出すことを躊躇させるように囁いているのだと思います。
意見は分かれるようですが、私としては、「傷つくことを恐れずに自分を信じて動き出せ」という曲だと解釈しています。
ちなみに、この曲のビデオは、理由の分からないまま裁判を起こされた男が様々な抵抗もむなしく無残に処刑されるまでを描いたフランツ・カフカの長編小説「審判」がモチーフになっているようです。
【リンク】
当時(1984/01/21)のチャート