【解説・和訳】 Black Beatles / Rae Sremmurd(レイ・シュリマー)

 
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Rae Sremmurd(レイ・シュリマー) feat. Gucci Mane(グッチ・メイン)“Black Beatles” を解説・和訳しました。

自分たちのライフスタイルを音楽業界で最も成功したバンド、ザ・ビートルズになぞらえている曲で、歌詞的にも楽曲的にも陶酔感が漂うトラップっぽいヒップホップ。

ソングライターはレイ・シュリマーのスワエ・リーとスリム・ジミーの兄弟、グッチ・メイン、それにプロデュースも担当したマイク・ウィル・メイド・イットの計4人。

出演者全員がフリーズした状態で撮影した動画をネットにアップする「マネキン・チャレンジ」のBGMとして使われて大ブレイクしたこの曲ですが、歌詞にはビートルズにまつわるフレーズが散りばめられ、ビートも効かせつつ、リアーナの “Work” やデザイナーの “Panda” にも共通する流行りのダークなサウンドに仕上げられており、よく咀嚼(そしゃく)すると単なるバイラル・ヒットとは言えない味がしてくる佳曲だと思います。

【和訳】
[Intro] … Swae Lee & Gucci Mane
ブラック・ビートルズが街に戻ってきて
ただちにカネを没収する
(※ビートルズの曲との関連:富裕層に課されていた95%という税率を皮肉った “Taxman” )

花を贈ったけど君は受け取ってないって言ったよな
欲しくもなかったって言ったよな
(※ビートルズの曲との関連:ジョン・レノンの処女作 “Hello Little Girl”)

[Hook] … Swae Lee
あの子はリアルなクラウド・プレジャー
(※客を喜ばせるストリップ・ダンサーのこと)
狭い世界だから彼女の友達はみんな俺を知っている
若い俺たちが金持ってるジジイと同じように過ごせる
パッとばらまいたキャッシュがゆっくり落ちていく
女たちはまだ元を取ろうとする
それがおもしろくねえヤツらは頭にくる
タバコを吸って 酒を飲みまくる
DJが(レコードに)針を落としたら
じっとしてられないのさ
(※この歌詞がマネキン・チャレンジ終了の合図?)

[Verse 1] … Swae Lee
ハイになって瞬きすらしていない
いったい俺は何を考えていたんだろう?
毎日増えるカネ
説明できることは何もない
俺はブラック・ビートルズ
リーガルのクリーム色のシート
(※高級車をさらに目立たせるためにカスタマイズしたシート)
(※黒のビートルズ=高級車の改造という意味?)
ジョン・レノンみたいなメガネをして
johnlennon_lenses
女たちのスプレッド・イーグルを見るんだ
(※スプレッド・イーグル=翼を広げた鷲=女性が足を広げている姿)

女をクラブに連れて行って
彼女はテーブルの上でパーティ
「エブリバディ・フェイマス!」って叫ぶんだ
(※2000年公開の映画「エブリバディ・フェイマス!」と関係あり?)
時限爆弾みたいに(カネは)ぶちまける
そしてそれ以上に稼ぐ
その両方ができる(俺みたいな)男を見つけな
ブラック・ビートルズは
腰をくねらせるベイビーを見つけたぜ
(※BとLを使った単語を並べて韻を踏んでいる)
彼女は俺を愛してるって思うけど
(※ビートルズの曲との関連:”She Loves You”)
俺にとって彼女は盗人さ
(※スワエは2016年に一緒に居た女に1万ドル盗まれている)

[Hook] … Swae Lee

[Verse 2] … Gucci Mane
女二人がやってきた
服を着たストリッパーにしか見えないぜ
文無しの商売女が俺のところにくればリッチになる
髪がグリーンのイエロー女(アジア系の女) 変なヤツだ
ブラック・マン、イエローのランボルギーニ
レッド・ライト(赤信号)でもゴーだぜ
(クラブで並んでる)ヤツらには悪いが
俺たちは別の入り口から入る
フロアにはカネがたくさん
学生服を買ってやってるのさ
(※文無し子持ちのストリッパーの子供たちのために)
何のためにクラブにマネー・マシーンを連れてきた?
リーン(怪しい飲み物)、ウィード(葉っぱ)、キロ(?)
ロンド(NBAのスター選手)みたいに
ユーロステップで敵をかわす
俺が君のママをアップグレードしてやるぜ
ヤヨ(コカイン)を グリンゴス(白人)に広めた
チャポ(麻薬王)のように
ブラック・ビートルズがそう言えば
クラブは店じまい

[Hook] … Swae Lee

[Verse 3] … Slim Jxmmi
彼女は男をじらす女
(※ビートルズの曲との関連:”Day Tripper”)
俺たちはリーファー(マリファナ)をふかす
お前の体はアートみたいだ
俺を甘く見るなよ 傷つくことになるぜ
D&G(ドルチェ&ガッバーナ)を着た俺
いいものをたくさん持ってる
足元(靴)は1500ドル
これらでヤツらと差をつける
文無しの時に嫌味なヤツはいた
リッチになっても嫌味なヤツはまだいる
文無しの時にもヤレる女はいた
リッチになっても現役だぜ
80年代みたいなグッチの革ジャケットを着て
OGクシュ(大麻)をふかす 落ち着くぜ
文無しのヤツらや嫌味なヤツらのことは気にしねえ
ブラック・ビートル、ビッチ、
俺とポール・マッカートニーは繋がってるんだ

[Hook] … Swae Lee

【ビルボード Hot 100 トップ10解説より】
2017/02/18付
今週も3ランクダウン。
タイトルに “Black” が含まれる1位獲得曲はウィズ・カリファの “Black And Yellow” 以来、この曲が史上8曲目ですが、その中で7週1位はマイケル・ジャクソンの “Black Or White” と並んで最長。また、同じくトップ10にランクインした曲としては、イギー・アゼリア ft. リタ・オラの “Black Widow” を抜いて全21曲中の最長となる14週目のトップ10となっています。

2017/02/11付
3ランクダウンでトップ3から陥落。
ラップ系の曲では、リスペクトする相手(多くはプロデューサーやレーベル名)の名前を呼ぶ「コールアウト」がイントロに入ることがよくありますが、この曲のイントロでは、ジョージ・ハリスンが富裕層に課されていた95%という税率を皮肉った “Taxman” とジョン・レノンの処女作 “Hello Little Girl” を思わせる歌詞が「コールアウト」されています。

2017/02/04付
トップ3をキープ。
ビルボードの某記者が “Blockbusting Song” と呼ぶこの曲、「ブロックバスティング」とは、主に不動産業者が地区が変貌することを告げることで住宅の売却を促す方法ですが、もともとは近所に黒人が引っ越してくると言って白人に不安を与えて追い出すことだそうで、12週も続いたチェインスモーカーズ(白人)の「退屈」でそろそろ「交代」が必要だった “Closer” を追い出した曲、ということのようです。

2017/01/28付
こちらもワンランクダウン。
ヴァース1では『ジョン・レノンみたいなメガネをして 女たちのスプレッド・イーグルを見るんだ』と歌われているこの曲、「スプレッド・イーグル」とは「翼を広げた鷹」のように見えるM字開脚のこと。

2017/01/21付
再び1位から陥落もトップ10はこれで10週目。
ビートルズにちなんだフレーズが数多く散りばめられているこの曲、ヴァース3では『彼女は男をじらす女』という歌詞で始まりますが、この部分を歌っているスリム・ジミーはこれが “Day Tripper” の冒頭の歌詞であることを認めています。

2017/01/14付
返り咲きで7週目の1位。
ビートルズというレトロな題材と陶酔感のある未来派サウンドのミックスで今っぽくなっているこの曲、ビルボード誌では2016年のベスト・ポップ・ソングに選ばれています。

2017/01/07付
僅差でトップの座から陥落。
ビートルズ最後のライブ・パフォーマンスで映画撮影のために行われたルーフトップ(屋上)・コンサートを模したシーンが印象的なビデオの再生回数は2億5千万回を超えおり、マネキン・チャレンジのビデオに負けずオフィシャル・ビデオとしての面目を保っています。

2016/12/31付
セールスはトップから陥落も6週目の1位。
マネキン・チャレンジと関連しているこの曲、ヴァース3の最後では『俺はポール・マッカートニーと関連している』と歌われていますが、実際にはつながりはないようで、マネキン・チャレンジで使用されている曲というイメージも(いい意味で)次第に薄れているようです。

2016/12/24付
5週目の1位。
今週も主要チャート2冠ながらデジタル・セールスはビヨンセの “Check On It” 以来11年ぶりという低水準(70,000ダウンロード)での1位でストリーミングも先週から10%ダウン(38,000,000ストリーム)。フックの最後の『DJが(レコードに)針を落としたら じっとしてられないのさ』というフレーズはマネキン・チャレンジの終了の合図になっているようですが、この数字はそろそろ1位終了の合図かもしれません。

2016/12/17付
今週も主要チャート2冠で4週目の1位。
ジョン・レノンが初めて書いたとされる “Hello Little Girl” のフレーズが(少し変えて)使われているこの曲、イントロの『花を贈ったけど君は受け取ってないって言ったよな 欲しくもなかったって言ったよな』というのがその部分。ちなみに明後日(12/8)はジョン・レノンの36回目の命日。

2016/12/10付
今週も主要チャート2冠で3週目の1位。
ビートルズにちなんだフレーズが数多く散りばめられているこの曲、冒頭の『ブラック・ビートルズが街に戻ってきて ただちにカネを没収する』という部分は、富裕層に課されていた95%という税率を皮肉ったジョージ・ハリスン作の “Taxman” を想起させる歌詞になっています。ちなみに今日(11/29)はジョージ・ハリスンの15回目の命日。

2016/12/03付
今週も主要チャート2冠で2週目の1位。
マネキンチャレンジの影響で54万ストリーミング/週という驚異的(通常は30万でも圧勝レベル)なストリーミング数を記録。50万ストリーミング超えはアデルの “Hello” が61.6万ストリーミングを記録して以来の大台突破だそうです。

2016/11/26付
主要部門2冠でレイ・シュリマー(兄弟デュオ)、グッチ・メイン共に初の1位。
出演者全員がフリーズした状態で撮影した動画をネットにアップする「マネキン・チャレンジ」に使われて大ブレイクしているこの曲、ヒラリー・クリントンやビヨンセなどが参加したことでも話題になっていましたが、先週は本物のビートルズ、ポール・マッカートニーが自身のTwitterで “Love those Black Beatles” とコメントを付けて動画をアップしたこともメディアで大きく取り上げられています。

2016/11/19付
レイ・シュリマー、グッチ・メイン共に初のトップ10。
『お金と女には不自由しない。俺たちブラック・ビートルズ』とラップする「俺たち凄いぞ」ソング。

 
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コメント

  1. aaaaaaaa より:

    ヒップホップは特に濃い内容に言葉遊びを交えた訳しにくい内容の曲ばかりなのに、とてもわかりやすかったです。

    これからも拝見させていただきます!^^

    • ありがとうございます。
      おっしゃる通り、ヒップホップ系は難しいですね。
      ただ、それなりの和訳にはなったかなと思っています。

  2. えだ豆 より:

    他の方の和訳も読んでいましたがどうもしっくり来なくて、偶然見つけたこちらの和訳で歌詞をようやく呑み込めました。有難うございます。
    元の英詩を読んでも自分の英語力では訳しきれずにいましたが、どうも英語がお得意な方々にもこの手の歌詞の和訳は難しいようですね・・・(^-^;)
    税率95%ってえげつないですね。

    また他の洋楽の和訳が知りたいときはお邪魔します。

    • コメントありがとうございます。返信が遅くなり申し訳ありません。
      他の方の和訳をどうこう言える立場にはありませんが、おっしゃる通り英語が得意なだけでは難しいんですよね…
      他の曲の和訳も参考になれば幸いです。