1986年の今日(3月1日)、最高位16位を記録した Sting(スティング)の “Russians” について解説しました。
スティングが子供向けにきちんと作られたソビエト(当時)のTV番組にインスパイアされて書いた反戦ソング。
ロシアの作曲家、セルゲイ・プロコフィエフの「キージェ中尉」第2曲がサンプリングされており、ソフトロックとクラシックを融合させたような曲になっています。
歌詞はアメリカとソ連による東西冷戦がテーマで、
フルシチョフは「葬ってやる」と言ったけど
そんなこと信じない
ロシアの人たちも自分たちの子供を愛しているのなら
その行為は馬鹿げてるからね
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オッペンハイマーが作り出した危険なオモチャから
どうにかして息子を守りたい
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レーガンは「守ってやる」なんて言ってるけど
そんなこと信じない
僕の言うことを信じてくれ
ロシア人だって自分たちの子供を愛しているんだ
と、スティングはフルシチョフやレーガンよりも「相互確証破壊」(核戦略に関する概念)を理解していたかのように歌われています。
ちなみに、同じ東西冷戦がテーマになっているフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの “Two Tribes”(1983年)では「レーガン vs チェルネンコ」の直接対決が描かれています。