ビルボード Hot 100(2017/03/04付) トップ10解説

 
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2017/03/04付 ビルボード Hot 100 トップ10解説



1位右矢印 (先週1位、最高位1位)
Ed Sheeran(エド・シーラン) – Shape Of You
グラミーでのパフォーマンス効果もあり、ラジオとセールスを制して4週目の1位。
26歳の誕生日(2/17)はオーストリアでビールと揚げ物に囲まれて過ごしたというエドのこの曲、プリフックの後半はやや裏声になっており、リリック・ビデオでもこの部分はメール相手のメッセージになっていることから、女性側の立場で歌われているのだと思います。
【解説・和訳】Shape Of You / Ed Sheeran(エド・シーラン)


2位右上矢印 (先週3位、最高位2位)
ZAYN(ゼイン) & Taylor Swift(テイラー・スウィフト) – I Don’t Wanna Live Forever (Fifty Shades Darker)
サントラのリリース効果(アルバムチャート初登場1位)で最高位更新。
ゼインの変化のあるヴォーカルは2オクターブ幅になっているというこの曲、それに対してテイラーのやや単調で力の抜けたヴォーカルは「逆アクセント」になっており、ゼインの強烈な印象をいい感じで和らげていると思います。
【解説・和訳】I Don’t Wanna Live Forever / ゼイン & テイラー・スウィフト
Taylor Swift(テイラー・スウィフト) – ヒット曲ベスト20


3位右下矢印 (先週2位、最高位1位)
Migos(ミーゴス) feat. Lil Uzi Vert(リル・ウージー・ヴァート) – Bad And Boujee
ワンランクダウン。
ゲイをカミングアウトしたアイ・ラブ・マコネンに対して否定的なコメントをしたため、彼らの曲を排除する動きが続出。あわてたミーゴスの3人は『ゲイを悪く言うつもりはない。マコネンの音楽も大好きだ』とツイート、この曲への影響は最小限に抑えられています。
【解説・和訳】Bad And Boujee / Migos(ミーゴス)

4位アップ (先週-位、最高位4位)
Katy Perry(ケイティ・ペリー) feat. Skip Marley(スキップ・マーリー) – Chained To The Rhythm
ケイティは14曲目、スキップ・マーリーは初のトップ10。
ヒラリー・クリントンの応援という「政治活動」で忙しかったケイティが久しぶりに出した、やや社会政治学的な曲。ソングライターはケイティ本人、マックス・マーチン、シーア他という豪華なメンバー。グラミーでもパフォーマンスされ、レゲエの神様、ボブ・マーリーの孫をフィーチャーしていることでも話題になっているこの曲は、楽曲的にはバウンシーなトロピカル・ディスコ・ソングですが、『人は知らず知らずの間に国家(権力者)への服従につながるリズムに乗せられている』ということを暗示するような歌詞になっています。


5位右上矢印 (先週7位、最高位1位)
The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ) feat. Halsey(ホールジー) – Closer
2ランクアップでトップ5復帰。
トップ10滞在はLMFAOの “Party Rock Anthem” と並ぶ29週目でビルボード史上4位。そしてトップ5は26週となり、マーク・ロンソン ft. ブルーノ・マーズの “Uptown Funk!”、リアン・ライムスの “How Do I Live” を抜く新記録となっています。
【解説・和訳】Closer / The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ)


6位右下矢印 (先週4位、最高位4位)
Machine Gun Kelly(マシン・ガン・ケリー) X Camila Cabello(カミラ・カベロ) – Bad Things
今週もワンランクダウンでトップ5から陥落。
最新のビルボード誌(2/25号)の表紙を飾ったカミラ・カベロ、この曲がポップ・ソングのチャートで1位を獲得した時には『(嬉しくて)タコスをたくさん食べに行きたい』とツイートしています。


7位アップ (先週37位、最高位7位)
Bruno Mars(ブルーノ・マーズ) – That’s What I Like
ブルーノ・マーズは14曲目のトップ10。
グラミーでは一部でベスト・モーメントと評価されたプリンスのトリビュート・パフォーマンスに注目が集まりましたが、この曲もしっかりパフォーマンスしており、その効果もあって急上昇。ブルーノが女性に自分の好きなことを語っている、ニュー・ジャック・スウィング風のR&Bになっています。


8位アップ (先週13位、最高位8位)
Rihanna(リアーナ) – Love On The Brain
リアーナはランドマークとなる30曲目のトップ10。
恋人の暴力に「物足りなさ」を感じているというダークな曲で、元カレのクリス・ブラウンの存在が見え隠れするドゥーワップ・ソウル。


9位アップ (先週16位、最高位9位)
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) feat. Daft Punk(ダフト・パンク) – I Feel It Coming
ウィークエンドは6曲目、ダフト・パンクは3曲目となるトップ10。
こちらもグラミーのパフォーマンス効果による上昇。今までの経験から恋愛を恐れている彼女の不安をセックスで解消してあげるというディスコ・ポップ。


10位右下矢印 (先週6位、最高位6位)
Big Sean(ビッグ・ショーン) – Bounce Back
4ランクダウン。
“Bad And Boujee” と同じ “If Young Metro…” というコールアウト(イントロにリスペクトしている相手の名前などを入れること)が入っているこの曲、アウトロではビッグ・ショーンのレーベルのボス、カニエ・ウェストのヴォーカル(”We’re the real ones” という部分)が加えられています。

以上、President’s Day の祝日のためいつもより1日遅れの最新チャートのトップ10でした。

 
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コメント

  1. はろ より:

    あとリアーナの曲良い感じ!本気を感じました。こぶし効いてる!

    • リアーナのヴォーカルが凄いですね。特にベルティング(胸声で伸びやかに歌うスタイル)は秀逸です。玄人受けするいい曲だと思います。

  2. はろ より:

    ケイティのビデオはミュージカル風ですね。曲自体はわりと地味ですが、やっぱりマックスとは相性いいのかな。好きになれそうな曲。