ビルボード Hot 100(2018/10/06付) トップ10解説

 
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2018/10/06付 ビルボード Hot 100 トップ10解説



1位右矢印 (先週1位、最高位1位)
Maroon 5(マルーン5) feat. Cardi B(カーディ・B) – Girls Like You
今週もラジオを制して2週目の1位。
カーディ・Bの起用が奏功したこの曲、マルーン5にとっては “Makes Me Wonder” で初めて1位を獲得してから10年以上(正確には11年4か月と2週間)経過して1位を獲得した曲となっており(直近ではビヨンセがこの記録を達成)、メンバー全員アラフォーのバンドがここまで長く活躍できている要因として、ビルボードでは「ゲスト・アーティストの力を借りる力」と分析しています。また、ラジオでは10週目の1位で、グループまたはデュオとしては10曲目となるそうです。ちなみにラジオでの最長1位記録はグー・グー・ドールズの “Iris” で18週。
【解説・和訳】 Girls Like You / マルーン5 feat. カーディ・B
Maroon 5(マルーン5) – ヒット曲ベスト20


2位右上矢印 (先週4位、最高位2位)
Juice WRLD(ジュース・ワールド) – Lucid Dreams
ストリーミングを制して2ランクアップで最高位更新。
ジュース・ワールドにとっては初ヒットとなったこの曲、一発ヒットランキング(20位以内の曲が1曲のみが条件。トップ10内のランキングを元にスコア化して決定)ではライト・セッド・フレッドの “I’m Too Sexy”(1992年、最高位1位)などと並んで36位に上昇、トップ40入りしています。


3位右上矢印 (先週5位、最高位3位)
Post Malone(ポスト・マローン) – Better Now
こちらも2ランクアップで最高位更新。
主要3チャート全てでポイント減ながらトップ3入りしたこの曲、ポスト・マローンと共にソングライターとしてもクレジットされているプロデューサーのフランク・デュークは、『バックにギターのサウンドを加えたけど、(”Beverly Hills” のヒットで知られる)ウィーザーの曲をたくさん聴いていたから、コード進行が(似ていることが)わかるかも』と語っています。


4位右下矢印 (先週2位、最高位1位)
Drake(ドレイク) – In My Feelings
2ランクダウンでトップ3から陥落。
こちらはゲストの力でもビデオの力でもなくSNSの力(”In My Feeling Challenge” の拡散)を借りて1位になった曲。ストリーミングでは圧倒的な強さを誇ったこの曲ですが、オフィシャル・ビデオの再生回数では自己最多の “Hotline Bling” の約10分の1、若干「コケた」感のある “Nice For What” と比較しても約半分となっており、ドレイクとしては不本意かもしれません。
【解説・和訳】In My Feelings / ドレイク
Drake(ドレイク) – ヒット曲ベスト20


5位右下矢印 (先週3位、最高位3位)
Eminem(エミネム) – Killshot
今週もセールスを制したものの2ランクダウン。
マシン・ガン・ケリーの “Rap Devil” へのアンサー・ソングとなっているこの曲、”Rap Devil” ではリアーナとの関係を彼女の代表曲 “Umbrella”(2007年、最高位1位)を引用して『(お前は)リアーナの電話番号を聞くのも怖がるようなタイプ。彼女のアンブレラ(傘)でも持ってろ』とラップされていますが、それに対してヴァース1で『リアーナが俺にメールしてきた。昨晩、彼女の首筋にキスマークを残してやった』と返しています。
Eminem(エミネム) – ヒット曲ベスト20(更新)


6位右上矢印 (先週9位、最高位4位)
Travis Scott(トラヴィス・スコット) – SICKO MODE
3ランクアップ。
ペアレントアルバム “Astroworld” のプロデュースに関わっている FKi 1st によると、最初がクライマックスで、その後はジェットコースターみたいに急降下してループするという作りになっているこの曲、初登場時がピーク(4位)でその後7位~9位をループしていましたが、(トラヴィスを帯同させている)ドレイクのツアーでのライブ・パフォーマンスの効果もあって息を吹き返したようです。


7位右下矢印 (先週6位、最高位1位)
Cardi B(カーディ・B), Bad Bunny(バッド・バニー) & J Balvin(J. バルヴィン) – I Like It
ワンランクダウン。
これでトップ10滞在20週となったこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではマルーン5 ft. ウィズ・カリファの “Payphone” などと並び93位→83位に上昇しています。
【解説・和訳】I Like It / カーディ・B, バッド・バニー & J. バルヴィン


8位右矢印 (先週8位、最高位3位)
6ix9ine(シックスナイン) feat. Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) & Murda Beatz(マーダ・ビーツ) – FEFE
変わらず8位をキープ。
今年のMTV Video Music Awardsではこの曲を一人でパフォーマンスしたニッキー・ミナージュ。シックスナインは過去の犯罪歴が原因で出演拒否されたため共演できなかったそうで、彼女はこのことに対して異議を申し立てていたことが明らかになっています。


9位右下矢印 (先週7位、最高位6位)
Kanye West(カニエ・ウェスト) & Lil Pump(リル・パンプ) – I Love It
2ランクダウン。
楽曲、歌詞、ビデオのすべてが問題になっているこの曲、カニエと “Good Life”(2007年、最高位7位)で共演したT-ペインからは『俺がSNS上でシェアしたサウンドと酷似している。「かっぱらった」とは言わないが、それなりのものは主張する』と言われています。
Kanye West(カニエ・ウェスト) – ヒット曲ベスト20


10位右矢印 (先週10位、最高位10位)
5 Seconds Of Summer(ファイブ・セカンズ・オブ・サマー) – Youngblood
今週も変わらずトップ10をキープ。
日本のロカビリー文化に焦点をあてたビデオが話題になっているこの曲、ボーカリストでドラマーのアシュトン・アーウィンはこのビデオについて、『このサブカルチャーは僕たちにとって興味深く、素晴らしく感じられる(中略)このビデオに命を吹き込んでくれた全ての人に感謝する』と語っています。

トップ10圏外ではリル・ピープ&XXXテンタシオンの “Falling Down” が47位→13位、マシュメロ&バスティルの “Happier” が31位→15位、エラ・メイの “Trip” が21位→18位などとなっています。

1位争いがかなり僅差になるらしい来週は、アメリカ祝日のため通常より1日遅れの更新となる予定です。

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
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