2018/11/03付 ビルボード Hot 100 トップ10解説
1位 (先週1位、最高位1位)
Maroon 5(マルーン5) feat. Cardi B(カーディ・B) – Girls Like You
今週もラジオを制して6週目の1位。
グループ(3人以上)としてはマジック!の “Rude” 以来となる6週目の1位となったこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではLMFAOの “Party Rock Anthem” と並び36位→20位に上昇しています。
【解説・和訳】 Girls Like You / マルーン5 feat. カーディ・B
Maroon 5(マルーン5) – ヒット曲ベスト20
2位 (先週7位、最高位2位)
Travis Scott(トラヴィス・スコット) – SICKO MODE
5ランクアップで最高位更新も僅差で1位には届かず。
オフィシャル・ビデオのリリース効果でストリーミングが41%伸びたこの曲、ドレイクのツアーでパフォーマンスされていることも好調(ラジオ、セールスでも着実に上昇)の下支えになっており、先日のロサンゼルスでのライブでは(もうサプライズではなくなった)トラヴィス・スコットと地元ロサンゼルス・レイカーズのバスケットボール選手、レブロン・ジェームズが登場し(こちらはサプライズ)、3人でパフォーマンスされています。
3位 (先週3位、最高位2位)
Juice WRLD(ジュース・ワールド) – Lucid Dreams
変わらずトップ3をキープ。
パフ・ダディの “I’ll Be Missing You”(1997年、最高位1位)で “Every Breath You Take”(1983年、最高位1位)がサンプリングされたことに続いて、この曲で “Shape Of My Heart” がサンプリングされたことによって再び大金を手にした元ポリスのスティング。かなり気を良くしているようで、先日開催されたグラミー・ミュージアムのイベントでは、会ったこともないという19歳のジュース・ワールドに『”Lucid Dreams” は “Shape Of My Heart” の美しい解釈だ』と賛辞を送っています。また、一発ヒットランキングでは、マジック!の “Rude”(2014年、最高位1位)と並び16位→13位に上昇しています。
4位 (先週6位、最高位4位)
Marshmello(マシュメロ) feat. Bastille(バスティル) – Happier
2ランクアップでトップ5入り。
ラジオでの上昇率が5週連続トップと好調で1位獲得も狙えそうなこの曲、感動的な歌詞に加えて泣けるビデオも好評で再生回数は5,000万回を超えています。
5位 (先週4位、最高位3位)
Post Malone(ポスト・マローン) – Better Now
8週続いたアップダウンの繰り返しが止まり2週連続でワンランクダウン。
故リル・ピープのタトゥを入れているポスト・マローンのこの曲、基本的には昔の恋人に向けた内容になっていますが、ヴァース1では『終わり(亡くなった)なんて信じられなかった。すべてがベンゾ(向精神薬)の二の次となった』と歌われており、ベンゾのオーバードーズ(過剰摂取)で亡くなったリル・ピープを追悼する歌詞になっています。
6位 (先週2位、最高位2位)
Kodak Black(コダック・ブラック) feat. Travis Scott(トラヴィス・スコット) & Offset(オフセット) – ZEZE
4ランクダウン。
タイトルが「Z」で始まる曲としてはボブ・B・ソックス&ザ・ブルー・ジーンズの “Zip-A-Dee Doo-Dah”(1963年、最高位8位)以来、2曲目のトップ10ヒットとなったこの曲、コダック・ブラックのパートでは『これは “Z shit” だ』とラップされていますが、”Z Shit” とは(コダック・ブラックの地元の)フロリダで活動している “Zoe Pound” というギャングのことで、”Zoe” は「骨」、”Pound” は「(報復目的で)探し回る」という意味だそうです。
7位 (先週9位、最高位7位)
5 Seconds Of Summer(ファイブ・セカンズ・オブ・サマー) – Youngblood
2ランクアップで最高位復帰。
自国のオーストラリアでは8週1位(自国人アーティストとしては2番目の記録)を獲得したこの曲、メインのソングライターはポップのウィザード(天才)と言われているアリ・タンポジ(ケリー・クラークソンの “What Doesn’t Kill You (Stronger)”、DJ・スネーク ft. ジャスティン・ビーバーの “Let Me Love You” が代表作)とアンドリュー・ワット(カイゴ ft. セレーナ・ゴメスの “It Ain’t Me”、カミラ・カベロの “Havana” が代表作)の二人となっています。
8位 (先週8位、最高位4位)
Lil Baby(リル・ベイビー) & Gunna(ガンナ) – Drip Too Hard
8位変わらず。
単なる自慢ではなくウィットに富んだフレーズもしっかり織り込まれているこの曲、ガンナのパートではジュエリーを意味するチェーンと奴隷を拘束するチェーンを掛けて『おまえのチェーンなんか欲しくない。ヤング・ガンナは奴隷じゃない』とラップされています。
9位 (先週-位、最高位9位)
Post Malone(ポスト・マローン) & Swae Lee(スワエ・リー) – Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)
ポスト・マローンは5曲目、スワエ・リーは2曲目のトップ10。
12月14日(日本では来年)公開のアニメ映画「スパイダーマン」のために書かれた曲。歌詞は、今週トップ10から陥落した “MIA” 同様、”Sunflower”(ひまわり)と呼ばれている女性を二人の男性が取り合う内容になっています。
10位 (先週14位、最高位9位)
Khalid(カリッド) & Normani(ノーマニ)– Love Lies
再上昇でトップ10復帰。
トップ10からは5週遠ざかっていたこの曲、『君の愛がどこにほったらかされている(遠ざかっている)か教えてくれ』と歌われています。
トップ10圏外ではDJ・スネーク ft. セレーナ・ゴメス、オズナ&カーディ・Bの “Taki Taki” が16位→11位、ホールジーの “Without Me” が23位→12位、シェック・ウェスの “Mo Bamba” が21位→16位などとなっています。
以上、最新のトップ10紹介でした。