2016/11/05付 ビルボード Hot 100 トップ10解説
1位 (先週1位、最高位1位)
The Chainsmokers(チェインスモーカーズ) feat. Halsey(ホールジー) – Closer
今週も主要3冠でビルボード史上35曲目となる10週目の1位。
“Don’t Let Me Down” のヴォーカルはリアーナに断られてよかったとか、レディ・ガガの新曲を最低と発言したなど、本意ではないことが記事になっているというチェインスモーカーズ、その彼らが『僕たちについてやっとまともなことを書いてくれた』という雑誌のこの曲に関するインタビュー記事によると、『言っているとおりの意味の(深い意味のない)曲をやりたかった。このコンセプトであまりセクシーではないセックス・シーンを描いた』そうで、決してダブルミーニングや難解な曲を批判しているわけではないようです。
【解説・和訳】Closer / チェインスモーカーズ feat. ホールジー
2位 (先週2位、最高位2位)
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) feat. Daft Punk(ダフト・パンク) – Starboy
1位との差を若干詰めて2位変わらず。
早くもYouTubeでの再生回数が1億回を突破したこの曲のビデオ、評論家からは「パルプ・ホラー」にインスパイアされたのでは?などと揶揄されていますが、十字架で破壊しているのは自身が獲得したプラチナレコードの記念品で、過去の自分との決別を表現しているそうです。
3位 (先週3位、最高位2位)
Twenty One Pilots(トゥエンティ・ワン・パイロッツ) – Heathens
変わらずトップ3をキープ。
この曲がロシアでも人気を集めているトゥエンティ・ワン・パイロッツ、先週はそのロシアでライブを行ったものの「爆弾の脅威」があるとの理由で予定より早く終了したためファンの失望する声が拡散されています。また警察が介入してきたことと無事を伝えたツイートが削除されたことも様々な憶測を呼んでいるようです。
4位 (先週4位、最高位4位)
DJ Snake(DJ・スネーク) feat. Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – Let Me Love You
こちらも変わらず。
“Let Me Love You” と言えば9週1位を獲得してトップ10にも21週滞在したマリオの曲のイメージが強いですが、Googleの検索結果ではこちらの曲のほうが上に表示されるようになっています。
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – ヒット曲ベスト20
5位 (先週6位、最高位5位)
D.R.A.M. feat. Lil Yachty(リル・ヤッチー) – Broccoli
ワンランクアップでトップ5入り。
『オレ、どうなっちまうかわかんねぇ ブッ飛んじまう』と、いきなりドラッグを想起させる歌い出しで始まるこの曲、この部分についてD.R.A.M.は、『何気なく口にした何でもない言葉で、曲の始まりにちょうどいいと思った』と語っていますが、どう解釈されるかの見当はついているようです。
6位 (先週5位、最高位5位)
Bruno Mars(ブルーノ・マーズ) – 24K Magic
一旦(?)ワンランクダウン。
来年から2年間のラスベガス公演の契約をしたブルーノ・マーズ、この曲のビデオはそのラスベガスで撮影されており、再生回数はリリース後20日足らずで5千万回を超えています。
7位 (先週7位、最高位2位)
Major Lazer(メジャー・レイザー) feat. Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) & MØ(ムー) – Cold Water
変わらず7位。
フィーチャード・アーティストながら今週もこの曲と “Let Me Love You” の2曲がトップ10入りしているジャスティン・ビーバー、彼がトップ10に複数曲をランクインさせるのはこれで合計38週。T-ペインを抜いて単独5位の記録となっています。ちなみに1位はフィフティ・セントの55週。
【解説・和訳】Cold Water / メジャー・レイザー ft. ジャスティン・ビーバー & ムー
8位 (先週10位、最高位8位)
Ariana Grande(アリアナ・グランデ) feat. Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) – Side To Side
2ランクアップで最高位更新
アリアナがMTVのインタビューでセクシャルな内容だということを告白しているこの曲、歌詞は一言で表現すると “Riding dick bicycle”(自転車のように男性にまたがる)だそうですが、ビデオの最後ではニッキーがウィンクしながら『もしミナージュが欲しいなら三輪車があるわよ』と「3P」を想起させるフレーズで締めくくっています。
Maroon 5(マルーン5) feat. Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー) – Don’t Wanna Know
マルーン5は12曲目、ケンドリック・ラマーは3曲目となるトップ10。
マルーン5が(ケシャの “Tik Tok” やケイティ・ペリーの “California Gurls” などを手がけている)ベニー・ブランコと再び組んだ曲で、元カノについて『どこに行っても君を思い出す』と悲嘆しつつも、今どうしているかは『知りたくない』と歌われており、トロピカル・ハウス風に仕上げられています。
10位 (先週8位、最高位6位)
Shawn Mendes(ショーン・メンデス) – Treat You Better
2ランクダウンもトップ10はキープ。
日曜日に開催されたBBCの “Radio 1’s Teen Awards 2016” ではベスト・インターナショナル・ソロ・アーティストに選ばれたショーン・メンデス、しょっぱなから音を外して苦笑いしつつ、この曲をパフォーマンスしています。
※非公開とされているHot100の集計方法(主要3チャートのウェイト)が次のように判明しました。(情報源はビルボード関係者)
35%~45%:セールス
30%~40%:ラジオ
20%~30%:ストリーミング
ウェイトはこの範囲で毎週変わるそうですが、どう変わるかは不明
参考までに上記(範囲の中間値)を適用して今週のトップ5のチャートポイントを指数化(1位を100)すると以下のようになります。
1位:100.0
2位: 80.6
3位: 73.8
4位: 53.8
5位: 45.6
以上、最新のチャートでした。