ビルボード Hot 100(2016/10/15付) トップ10解説

 
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2016/10/15付 ビルボード Hot 100 トップ10解説



1位右矢印 (先週1位、最高位1位)
The Chainsmokers(チェインスモーカーズ) feat. Halsey(ホールジー) – Closer
主要部門3冠で7週目の1位。
デジタル、ストリーミング、ラジオを同時に制したのはアデルの “Hello” 以来。また7週1位はデュオとしてはロス・デル・リオの “Macarena”(14週)、アウトキャストの “Hey Ya!”(9週)に次ぐ3番目の記録となっています。
【解説・和訳】Closer / チェインスモーカーズ feat. ホールジー


2位右矢印 (先週2位、最高位2位)
Twenty One Pilots(トゥエンティ・ワン・パイロッツ) – Heathens
こちらのデュオも最高位をキープ。
ファン同士の対立がテーマになっていると言われているこの曲、ファンについて歌われている曲でトップ10入りしたのはレディ・ガガの “Applause” 以来だそうです。

3位アップ (先週40位、最高位3位)
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) feat. Daft Punk(ダフト・パンク) – Starboy
ウィークエンドは5曲目、ダフト・パンクは2曲目のトップ10。
“Starboy” とは自分をクールで特別な存在に見せかけようとする人という意味のスラングだそうですが、ここでは普通にセレブという意味で使われており、ウィークエンド自身が鼻持ちならない主人公となって彼らの浪費や価値観について問題提起している曲と解釈されているようです。


4位右下矢印 (先週3位、最高位2位)
Major Lazer(メジャー・レイザー) feat. Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) & MØ(ムー) – Cold Water
ワンランクダウンでトップ3から陥落。
フックでは『僕は君のために凄く冷たい水の中にだって飛び込むさ』と歌われているこの曲ですが、自分のパートはアイスランドでレコーディングしたというムーは、『こういう曲の一部になれるのなら火山の噴火口にも飛び込むって気分にさせられるような曲』とジョークっぽく語っています。
【解説・和訳】Cold Water / メジャー・レイザー ft. ジャスティン・ビーバー & ムー
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – ヒット曲ベスト20


5位右下矢印 (先週5位、最高位4位)
DJ Snake(DJ・スネーク) feat. Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – Let Me Love You
チャートポイントは上昇ながらワンランクダウン。
“Let Me Love You” と言えば2005年にマリオが1位を獲得していますが、この曲も1位を獲得すると “Hello” 以来、ビルボード史上16曲目の同名異曲のナンバーワン・ソングの誕生となります。ちなみに、Let Me Love You がタイトルに含まれる曲でトップ10入りしたのはこれが4曲目。


6位右矢印 (先週6位、最高位6位)
Shawn Mendes(ショーン・メンデス) – Treat You Better
アルバムは1位獲得も変わらず。
再生回数が2億回を突破したこの曲のビデオ、恋人に暴力を振るわれている女性がなぜ付き合いを続けているのか、その彼女に思いを寄せるショーンの苛立った様子が描かれていますが、最後にDV被害のホットラインの電話番号が表示されるのが印象的です。

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7位右下矢印 (先週5位、最高位1位)
Sia(シーア) feat. Sean Paul(ショーン・ポール) – Cheap Thrills
2ランクダウン。
7/23付で5位に上昇して以来12週連続でキープしていたトップ5から陥落したこの曲、年間チャートでのトップ5入りは厳しいかもしれません。
【解説・和訳】Cheap Thrills / シーア feat. ショーン・ポール


8位右矢印 (先週8位、最高位8位)
D.R.A.M. feat. Lil Yachty(リル・ヤッチー) – Broccoli
トップ10入りした曲としては1962年に最高位2位を記録したディー・ディー・シャープの “Mashed Potato Time” 以来、タイトルに野菜の名前が入っているレアなこの曲、D.R.A.M. はこのことについてビルボード誌のインタビューで『ポケモンで例えるならミュウツーみたいなもの』と語っています。


9位右下矢印 (先週7位、最高位3位)
The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ) feat. Daya(デイア) – Don’t Let Me Down
2ランクダウン。
哀愁漂うギターのループとフック後半の「トラップ・モード」に移行する部分が特徴的なこの曲、トップ10滞在はビルボード史上40曲目となる22週となっています。


10位右矢印 (先週10位、最高位3位)
Calvin Harris(カルヴィン・ハリス) feat. Rihanna(リアーナ) – This Is What You Came For
変わらずで何とかトップ10をキープ。
リアーナのヒット曲ランキングではトップ10入りしているこの曲、年間チャートでのトップ10は当落線上だと思われます。
リアーナ – ヒット曲ベスト20

トップ10圏外ではグナッシュ feat. オリヴィア・オブライエンの “I Hate U I Love U” が19位→13位、キアラの “Gold” が16位→15位、そしてワン・ダイレクションのナイル・ホーランのソロデビュー作、”This Town” は初登場63位となっています。

以上、最新のチャートでした。

 
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コメント

  1. あいうえお より:

    そろそろ年間予想の時期ですね。今年は上位の予想が難しそうです。

  2. リーダー より:

    いや~。「Closer」の勢いが止まりませんね。年間TOPはジャスティン・ビーバーとの一騎打ちになりそうでしょうか?
    それからお尋ねしたいことが二点あります。こんな所で聞くのは不躾だと思いますがお許し下さい。

    ビルボードのチャートは開始当初から80年代中盤あたりまでは長期に渡る1位が多かったと思います。ところが80年代中盤から90年代初頭までは,現在のオリコンチャートのように毎週1位が入れ替わった時期がありましたよね?あの時期はビルボードが,それまで置いていたウェイトを変えたのでしょうか?(例えば売上の方に重きを置いたのか等)

    ビルボードのチャートのポイントって,どこで分かるんでしょうか?
    ビルボードの公式サイトのどこかに表示されているんでしょうか?
    もし時間が有りましたら回答をお願いします。

    • “Closer” は確かに強いですが、年間1位の争いをするまでにはなっていない(ならない)と思います。
      ちなみに、年間チャートは1年間(前年12月~11月まで)のチャートポイント合計で決まるようになっていますが、私は過去に使われていた順位の逆数(1位100点、100位1点)の合計にチャート滞在週と最高位を加味して算出する方法で予測しています。

      ①ビルボードがウェイトを変えたのは1991年末です。エアプレイ75:セールス25からエアプレイ60:セールス40に変わりました。その後1998年末に元に戻されましたが、現在はダウンロードやストリーミングも集計対象となっており、全体のウェイトは公表されていません。

      ②ビルボードは元親会社のニールセン・ミュージックからデジタル、ストリーミング、ラジオ、オンデマンドのデータ提供を受けており、それらがチャートポイントになるのですが、ほんの一部だけ(増減率だけの場合もあり)ビルボードが毎週投稿しているネット記事の中に記載されています。

      • リーダー より:

        丁寧な回答ありがとうございました。
        とても参考になりました。
        今後も,このサイトの更新を楽しみにしております。