2006年の今日(6月3日)、1位を獲得した Chamillionaire(カミリオネア) feat. Krayzie Bone(クレイジー・ボーン)の “Ridin'” について解説しました。
人種差別と警官の蛮行がテーマになっている曲で、フックの “Trying to catch me ridin’ dirty”(意味は後述)というフレーズが印象的なギャングスタ・ラップ。
ソングライターはカミリオネア自身とフィーチャーされているボーン・サグズン・ハーモニーのクレイジー・ボーン、そしてエイコンやピットブルなどの曲も手掛けているプレイ・ン・スキルズ(兄弟のプロダクション・デュオ)。
“Ridin’ Dirty” というのは、車にドラッグや火器類を乗せて運転する違法行為のことで、フックでは
ヤツらは俺が車を乗り回しているのが気に食わないんだ
パトロールしながら俺を “Ridin’ Dirty” で捕まえようとしている
俺を “Ridin’ Dirty” で捕まえようとしている
俺は 大音量で音楽をかけて 尻振り運転
でもヤツらは俺を”Ridin’ Dirty” で捕まえたいのさ
俺を “Ridin’ Dirty” で捕まえようとしているのさ
とラップされており、実際にカミリオネアは音楽のヴォリュームが大きすぎるから、そして何より黒人だからという理由だけで警官に頻繁に車を停止させられているそうです。
ちなみに、警官の蛮行ぶりがプロレスと対比して描かれているビデオには、ボーン・サグズン・ハーモニーのメンバー全員、そしてカミリオネアの実弟でラッパーのレイザックも出演しています。
また、ウィアード・アル・ヤンコビックによるこの曲のパロディ(あまりに白人でオタクであるために黒人ギャングスタの仲間になりたいが無理だという内容)で、コメディ・ソングとしては異例の最高位9位を記録した “White & Nerdy” についてカミリオネアは、『楽しんだ。そして彼のラップ・スキルに驚いた』とコメントしています。
【リンク】
当時(2006/06/03)のチャート
カミリオネアのヒット曲