2020/05/30付 ビルボード Hot 100 トップ10解説
1位 (先週5位、最高位1位)
Megan Thee Stallion(ミーガン・ジー・スタリオン) feat. Beyonce(ビヨンセ) – Savage
ミーガン・ジー・スタリオンは初、ビヨンセは7曲目の1位。
セールスを制して4ランクアップ。ビヨンセのヒット曲ランキングではレディー・ガガと共演した “Telephone”(2010年、最高位3位)など3曲を抜いて12位に上昇しているこの曲、リミックス版の売り上げはミーガンとビヨンセの故郷、ヒューストンの病院に寄付されるとあってセールスが好調で1位獲得の一因になっています。
Beyonce(ビヨンセ) – ヒット曲ベスト20(更新)
2位 (先週2位、最高位1位)
Doja Cat(ドジャ・キャット) – Say So
2位変わらず。
“Savage” 同様、女性二人によるリミックス版がヒットしているこの曲、その “Savage” と激しい1位争いになった週は(Twitterの投稿などを見る限りでは)かなり意識していたと思われますが、ドジャはこのことについて(1位獲得後に)『ライバル意識はない。女性同士がタッグを組んで成功するってクール。』とだけコメントしています。なお、今週からニッキー・ミナージュの名前はクレジットされていません。
3位 (先週4位、最高位1位)
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – Blinding Lights
今週もラジオを制してワンランクアップでトップ3復帰。
ポケモンに続いて人気アニメ「アメリカン・ダッド」にも本人役で登場したザ・ウィークエンドのこの曲、マックス・マーティンが書いた1位獲得曲のランキングではピンクの “So What”(2008年)を抜いて11位に上昇しています。
【解説・和訳】 Blinding Lights / ザ・ウィークエンド
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – ヒット曲ベスト20
マックス・マーティン – 1位獲得曲ベスト20+α(更新)
4位 (先週8位、最高位4位)
DaBaby(ダベイビー) feat. Roddy Ricch(ロディ・リッチ) – ROCKSTAR
ストリーミングを制して4ランクアップで最高位更新。
ギャングスタのライフスタイルがラップされているこの曲、現時点で2020年の年間のトップ10滞在週が単独1位となっているロディ・リッチのパートでは『俺はモップ(大型のマシンガン)を持っている。(モップで)床を磨くみたいに(簡単に躊躇なく)使うぜ』とラップされています。
5位 (先週6位、最高位1位)
Drake(ドレイク) – Toosie Slide
ワンランクアップでトップ5復帰。
『黒の革手袋、スパンコールは付いていない』という歌い出しで始まるこの曲、ポスト・フックでは『俺はマイケル・ジャクソンみたいに踊れる』とラップされており、他にも「スリラー」などのマイケル関連キーワードがちりばめられています。
Drake(ドレイク) – ヒット曲ベスト20
6位 (先週13位、最高位2位)
Future(フューチャー) feat. Drake(ドレイク) – Life Is Good
7ランクアップでトップ10復帰。
急上昇の要因はこの曲が収録されているフューチャーのアルバム “High Off Life” のリリース効果。ドレイクはこれでトップ10に同時に複数曲をランクインさせた週のトータルが60週となり、既に単独1位となっている記録を更新しています。
7位 (先週7位、最高位1位)
Roddy Ricch(ロディ・リッチ) – The Box
7位変わらず。
現時点では今年の年間1位の最有力候補と言えるこの曲、Hot 100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではトラヴィス・スコットの “SICKO MODE”(2018年、最高位1位)と並び29位→25位に上昇しています。
【解説・和訳】 The Box / ロディ・リッチ
8位 (先週9位、最高位2位)
Dua Lipa(デュア・リパ) – Don’t Start Now
ワンランクアップ。
ピークは過ぎたものの第3波で2度目の再上昇となったこの外出自粛ソング、今年の年間チャートではトップ10入りの「当確宣言」を出してもいいかもしれません。(現時点では5位予想)
【解説・和訳】 Don’t Start Now / デュア・リパ
9位 (先週11位、最高位8位)
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) & Quavo(クエヴォ) – Intentions
2ランクアップでトップ10復帰。
最高位8位以下では記録更新となる12週目のトップ10。”Yummy” を除いて、このところずっと誰かとのコラボが続いているジャスティン。この曲は当初ソロの予定だったそうですが、リリース直前にクエヴォ担当のヴァースが書き加えられたことが明らかになっています。
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – ヒット曲ベスト20
10位 (先週10位、最高位1位)
Post Malone(ポスト・マローン) – Circles
10位変わらず。
トップ10滞在はこれで記録更新となる38週目。そしてHot 100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではエド・シーランの “Shape Of You”(2017年、最高位1位)を抜いて単独3位、2位のチェインスモーカーズ ft. ホールジーの “Closer” にもあと一歩と迫っています。
【解説・和訳】 Circles / ポスト・マローン
来週は、レディー・ガガ&アリアナ・グランデの “Rain On Me” が初登場で1位を獲得する可能性が高くなっています。
以上、アメリカ祝日のため通常より1日遅れの最新のトップ10紹介でした。