ビルボード Hot 100(2022/12/24付) トップ10解説

 
ビッグバナー広告
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

2022/12/24付 ビルボード Hot 100 トップ10解説


1位右矢印 (先週1位、最高位1位)
Mariah Carey(マライア・キャリー) – All I Want For Christmas Is You
セールスを制して1位をキープ。
世界がよりヴァーチャルになり、クリスマスがより商業的になるにつれてますます人気が高まっている「クリスマスに欲しいのはあなただけ」と歌われているこの曲、1位滞在はこれでトータル10週目となり、トップ10の順位をもとにスコア化したオールタイム・ランキングでは39位→32位に上昇しています。
Mariah Carey(マライア・キャリー) – ヒット曲ベスト20


2位右矢印 (先週2位、最高位2位)
Brenda Lee(ブレンダ・リー) – Rockin’ Around The Christmas Tree
2位変わらず。
1990年に映画「ホーム・アローン」でクリスマス・パーティが開かれているふりをして強盗を防ぐというシーンで使われてさらに認知度が上がったこの曲、1位を獲得していない曲としてはビルボード史上21曲目となるトータル7週目の2位となっていますが、いずれ(2年後?)最長記録を更新するかもしれません。ちなみに、1位を獲得していない曲の2位滞在最長記録はフォリナーの “Waiting For A Girl Like You”(1981年)とミッシー・エリオットの “Work It”(2002年)で10週。1位を獲得している曲も含めるとザ・キッド・ラロイ&ジャスティン・ビーバーの “Stay”(2021年)で14週。

3位アップ (先週-位、最高位3位)
SZA(シザ) – Kill Bill
ストリーミングを制して3位初登場。
シザは6曲目のトップ10。”I Hate U”(2021年、最高位7位)、”Shirt”(2022年、最高位11位)に続いて「有毒な元カレ」に激怒している曲で、映画「キル・ビル」に出てくるセリフを引用しつつ『ベストなアイデアじゃないけど元カレを○すかも。その次は彼の新しい彼女』と歌われています。


4位右下矢印 (先週3位、最高位3位)
Bobby Helms(ボビー・ヘルムズ) – Jingle Bell Rock
ワンランクダウンでトップ3から陥落。
1992年に映画「ホーム・アローン2」で使用されたこの曲、ダリル・ホール&ジョン・オーツ、ビーチ・ボーイズ、アリアナ・グランデら多くのアーティストにもカヴァーされており、アーティストの間では人気ナンバーワンのクリスマス・ソングかもしれません。


5位右下矢印 (先週4位、最高位4位)
Burl Ives(バール・アイヴス) – A Holly Jolly Christmas
こちらもワンランクダウン。
クリスマス・ベルの音をまねた「ディンドン」という男女混合のコーラスが印象的なこの曲、トップ3入りのチャンスはあったものの今シーズンでの達成は絶望的で最高位更新は来シーズン以降に持ち越しとなっています。


6位右上矢印 (先週9位、最高位6位)
Wham!(ワム!) – Last Christmas
3ランクアップで最高位更新。
『昨年のクリスマスは君に僕のハートを贈ったけど、でもすぐに捨てられた』という歌詞に合わせるかのように、ビデオではジョージ・マイケルがモデルのキャシー・ヒル演じる元カノにプレゼントしたブローチをなぜか(その元カノが今付き合っている)友人のアンドリュー・リッジリーが付けており、プレゼントが使い回されたことを示唆する内容になっているこの曲、そのビデオの再生回数はマライア・キャリーの “All I Want For Christmas Is You” のオリジナル・ビデオとほぼ同じ約7億4500万回となっています。


7位右下矢印 (先週6位、最高位1位)
Taylor Swift(テイラー・スウィフト) – Anti-Hero
ワンランクダウン。
反英雄的(不名誉)なことを投稿する「アンチ・ヒーロー・チャレンジ」を呼びかけたもののイマイチ盛り上がりに欠け、それ自体が反英雄的なことになってしまったテイラー・スウィフトのこの曲、トップ10滞在はこれで8週目ですが、(クリスマス・ソングが去るので可能性は低いものの)もし10週未満となれば6週以上1位を獲得した曲としてはレディー・ガガの “Born This Way”(2011年、トップ10滞在9週)以来、Hot 100史上4曲目の反英雄的な記録となります。
【解説・和訳】 Anti-Hero / テイラー・スウィフト
Taylor Swift(テイラー・スウィフト) – ヒット曲ベスト20


8位アップ (先週11位、最高位5位)
Andy Williams(アンディ・ウィリアムス) – It’s The Most Wonderful Time Of The Year
3ランクアップでトップ10再復帰。
新約聖書の一節にもなっている “Be of good cheer!”(「しっかりしなさい」、「心安らかでありなさい」の意味)という歌詞が出てくるこの曲、そのフレーズが必要になるくらい今シーズンは低調で、最高位の5位にも昨シーズンの最高位の6位にも届かず、クリスマス・ソングとしての人気は相対的に落ちているのかもしれません。


9位右下矢印 (先週7位、最高位1位)
Sam Smith(サム・スミス) & Kim Petras(キム・ペトラス) – Unholy
今週もラジオは制したものの2ランクダウン。
キム・ペトラスが『4~5年前から共演を模索して曲を送りあっていたがしっくりこなかったがこの曲がサムから送られてきたときはこれだと感じた』と語っているこの曲、2022年の年間チャートでは98位に滑り込みでランクインしましたが、2023年の年間チャートでもランクイン確定水準に達しています。

10位アップ (先週-位、最高位10位)
SZA(シザ) – Nobody Gets Me
10位初登場。
シザは7曲目のトップ10。元婚約者に対する気持ちをカプセル化して感情に訴えるバラード。フックでは『あなたのように私を理解してくれる人は誰もいない』と歌われています。

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
0
  • このエントリーをはてなブックマークに追加