ビルボード Hot 100(2022/12/17付) トップ10解説

 
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2022/12/17付 ビルボード Hot 100 トップ10解説


1位右上矢印 (先週2位、最高位1位)
Mariah Carey(マライア・キャリー) – All I Want For Christmas Is You
今週もストリーミングを制し、返り咲きでトータル9週目の1位。
ベース、ドラム、キーボード、そして鈴などのクリスマスっぽいサウンドがコンピュータでプログラムされてできているこの曲、マライア・キャリーのヒット曲ランキングでは “One Sweet Day”(1995年、最高位1位)を抜いて2位に、トップ10の順位をもとにスコア化したオールタイム・ランキングでは57位→39位に上昇しています。
Mariah Carey(マライア・キャリー) – ヒット曲ベスト20(更新)


2位右上矢印 (先週3位、最高位2位)
Brenda Lee(ブレンダ・リー) – Rockin’ Around The Christmas Tree
ワンランクアップで最高位復帰。
当時ティーン(13歳)になったばかりだったブレンダ・リーのこの曲、『ツリーの周りで踊る、クリスマス・パーティ・ホップで』と歌われていますが、「ホップ」とは(オールドファンなら一度は耳にしたことがありそうな “Let’s go to the hop” というフックが印象的な)ダニー&ザ・ジュニアーズの “At The Hop”(1958年、最高位1位)で有名になったティーンエイジャーが裸足で踊るダンスのこと。


3位右上矢印 (先週5位、最高位3位)
Bobby Helms(ボビー・ヘルムズ) – Jingle Bell Rock
2ランクアップでこちらも最高位復帰。
ヴァース3とアウトロでは馬を進ませるときの掛け声の「ギディアプ(Giddyap)」というワードを使って『進め、ジングル・ホース、足を蹴り上げて』と歌われているこの曲、チャート上ではこれ以上前に進めないかもしれません。


4位右上矢印 (先週6位、最高位4位)
Burl Ives(バール・アイヴス) – A Holly Jolly Christmas
こちらも2ランクアップで最高位復帰。
チャートポイントの伸び率は上位3曲を上回ったものの最高位更新とはならなかったこの曲、他のトップ10入りしているクリスマス・ソングと違いイギリスではチャートインしておらず、マイケル・ブーブレによるカヴァー・バージョンのほうがポピュラーになっています。

5位アップ (先週-位、最高位5位)
Metro Boomin(メトロ・ブーミン), 21 Savage(21サヴェージ) & The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – Creepin’
5位初登場。
メトロ・ブーミンは3曲目、21サヴェージは14曲目、ザ・ウィークエンドは15曲目のトップ10。エンヤの “Boadicea” をサンプリングしたフージーズの “Ready Or Not” をさらにサンプリングしたマリオ・ワイナンス ft. エンヤ&ディディの “I Don’t Wanna Know”(2004年、最高位2位)のリメイクで恋人の裏切りがテーマになっている曲。マリオ・ワイナンスはトラヴィス・スコットとともにバック・ヴォーカルでこの曲に参加しているようです。
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – ヒット曲ベスト20(更新)


6位右下矢印 (先週1位、最高位1位)
Taylor Swift(テイラー・スウィフト) – Anti-Hero
5ランクダウンで1位陥落。
体重計に乗って「FAT」(デブ)と表示されるシーンはリリース後にクレームがありカットされましたが、全体的にコミカルな内容になっているビデオの監督も自身で務めているテイラーのこの曲、彼女のヒット曲ランキングでは “Love Story”(2009年、最高位5位)と “Look What You Made Me Do”(2017年、最高位1位)を抜いて8位に上昇しています。また、今集計年度(2023年)の合計チャートポイントは早くも年間チャート入り確定水準に達しています。
【解説・和訳】 Anti-Hero / テイラー・スウィフト
Taylor Swift(テイラー・スウィフト) – ヒット曲ベスト20(更新)


7位右下矢印 (先週4位、最高位1位)
Sam Smith(サム・スミス) & Kim Petras(キム・ペトラス) – Unholy
今週もラジオは制したものの3ランクダウンでトップ5から陥落。
キム・ペトラスが歌うパート(ヴァース2)には『彼は私にプラダをくれる、ミュウミュウをくれる。リアーナのように』(※リアーナは妊娠した際にミュウミュウからマタニティ・ドレスを贈られている)と、妊娠させた浮気相手にプレゼントをしている不貞男の存在を匂わす歌詞があるこの曲、トップ10滞在はこれで10週目となっています。

8位アップ (先週-位、最高位8位)
Metro Boomin(メトロ・ブーミン), Future(フューチャー) & Chris Brown(クリス・ブラウン) – Superhero (Heroes & Villains)
8位初登場。
メトロ・ブーミンは4曲目、フューチャーは10曲目、クリス・ブラウンは17曲目のトップ10。薬物とアルコールの摂取でスーパーヒーローのような気分になれるという曲。『で、誰が本当の悪党なんだ?』と歌っているクリス・ブラウンのヒット曲ランキングでは12位にランクインしてきています。
Chris Brown(クリス・ブラウン) – ヒット曲ベスト20(更新)


9位右上矢印 (先週10位、最高位7位)
Wham!(ワム!) – Last Christmas
ワンランクアップ。
もともと収益はエチオピアの飢饉救済に使われるチャリティー・レコードとしてリリースされたこの曲、今シーズンも本チャートではやや低調ですが、イギリスではジョージ・マイケルも参加したバンドエイドの “Do They Know It’s Christmas”(1985年、最高位13位)に次いで(マライアの “All I Want For Christmas Is You” より)売れたクリスマス・ソングとなっています。


10位右下矢印 (先週7位、最高位2位)
Drake(ドレイク) & 21 Savatge(21サヴェージ) – Rich Flex
3ランクダウン。
快楽主義者が夜の街(クラブ)に繰り出すところから始まるこの曲、ドレイクのヒット曲ランキングでは “Started From The Bottom”(2013年、最高位6位)を抜いて17位に上昇しています。
Drake(ドレイク) – ヒット曲ベスト20(更新)

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
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