ビルボード Hot 100(2019/06/15付) トップ10解説

 
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2019/06/15付 ビルボード Hot 100 トップ10解説


1位右矢印 (先週1位、最高位1位)
Lil Nas X(リル・ナズ・X) feat. Billy Ray Cyrus(ビリー・レイ・サイラス) – Old Town Road
今週も圧倒的な強さでセールスとストリーミングを制して10週目の1位。
ビルボード史上40曲目の10週1位となったこの曲、リル・ナズ・Xによると、ヴァース1は「すべての荷物を積んで出発すること」、ヴァース2は「すべてがうまくいく道を進んでいたこと」が歌われており、フックの『誰も俺には何も言えない』というフレーズは、音楽をやめて大学へ戻ることを望んでいた「両親への軽いジャブ」の意味も込められているそうです。


2位右矢印 (先週2位、最高位2位)
Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ) – bad guy
変わらず最高位をキープ。
4週連続9位を記録(※)した後に急上昇したこの曲、今週もストリーミング(2位変わらず、通常であれば1位になるレベル)、セールス(4位→5位、16%アップ)、ラジオ(22位→14位)のすべてでポイントを伸ばしていますが、トータルではまだ年間チャートでトップ10入りを狙えるレベルには達していないと思います。(現時点の予想では20位前後で、10位予想のポイントの半分強)
※ビルボード史上13曲目。9位に連続で滞在した最長記録はアンディ・ギブの “(Our Love) Don’t Throw It All Away” とストレイ・キャッツの “Rock This Town” で5週


3位右矢印 (先週3位、最高位3位)
Khalid(カリード) – Talk
同じく最高位をキープ。
仕切られたキューブ状のカラフルな部屋でカリードが踊っているこの曲のビデオ、コンセプトは「ミスコミュニケーション」だそうで、再生回数はもうすぐ1億回に到達しようとしています。


4位右矢印 (先週4位、最高位2位)
Ed Sheeran(エド・シーラン) & Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – I Don’t Care
4位変わらず。
初登場1位を阻まれた “Old Town Road” の歌詞を引用して「僕のビーブ(ジャスティン)を田舎道に連れ出す」とインスタに投稿しているエド・シーラン。ジャスティンと一緒に撮影したかったものの、リリースを急ぐ事情があって時間がとれなかったというビデオについては『着ぐるみを使ったちょっとダサい感じのものにしたかった』と語っています。(マルーン5の “Don’t Wanna Know” のようなイメージかも?)
Ed Sheeran(エド・シーラン) – ヒット曲ベスト10
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – ヒット曲ベスト20


5位右矢印 (先週5位、最高位1位)
Jonas Brothers(ジョナス・ブラザーズ) – Sucker
今週もラジオを制してトップ5をキープ。
先日、11年前の出来事(※1)について元カノのテイラー・スウィフトから謝罪を受け、『僕たちは若かった』と応じたジョー・ジョナスが主にプリ・フックとフックの後半を担当しているこの曲、そのフックの後半では『(本当の)君のことは誰も知らない』『君は僕を普通にしてしまう 僕の独特なルール(習慣)を壊してくれるんだ(※2)』と歌われています。
※1: 25秒の電話一本で振られたとされるテイラーが、エレンショーで「”Forever and Always” はジョーへのイヤミの曲?」と聞かれた際に「もちろん」と答えたこと
※2: おそらく、君と一緒に居たいから(ジョナス兄弟が好きな)30分1000ドルのフットマッサージに通うようなことがなくなるという意味

※トップ5が変わらないのは2018/09/01付のチャート以来。


6位右上矢印 (先週7位、最高位2位)
Post Malone(ポスト・マローン) – Wow.
ワンランクアップ。
Wow.の「Wポーズ」が印象的なダンス動画でブレイクし、チャート上ではWの文字のようにアップダウンを繰り返しているこの曲、トップ10滞在はこれで21週となり、1位を獲得していない曲としてはビルボード史上18曲目。アヴィーチーの “Wake Me Up!”(2013年、最高位4位)、マルーン5の “Sugar”(2015年、最高位2位)など4曲と並ぶ記録となっています。


7位右下矢印 (先週6位、最高位1位)
Post Malone(ポスト・マローン) & Swae Lee(スワエ・リー) – Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)
6位と入れ替わりでワンランクダウン。
“Wow.” 同様、アップダウンを繰り返しているこの曲、トップ10滞在はこれでビルボード史上13曲目の27週となり、年間チャートで1位になる可能性もゼロとは言えないレベルになっています。(現時点では、1位予想の “Without Me” との差をさらに縮めて2位予想)


8位右上矢印 (先週9位、最高位8位)
DaBaby(ダベイビー) – Suge
ワンランクアップで最高位更新。
「シュグ」とは、マリオン・”シュグ”・ナイトのニックネームで「シュガー」を短くした言葉だというこの曲、ブルーフェイスの “Thotiana” 同様、ワンワード・アーティストによるワンワード・タイトルのラップで、最高位も(今のところ)同じになっています。


9位右下矢印 (先週8位、最高位7位)
Sam Smith(サム・スミス) & Normani(ノーマニ) – Dancing With A Stranger
ワンランクダウン。
再生回数は3億回を突破しているこの曲のビデオ、監督はデッド・オア・アライブの “You Spin Me Round (Like A Record)”(1985年、最高位11位)やジャミロクワイ、ロビー・ウィリアムスなどのビデオを手掛けてきたヴォーン・アーネルですが製作費は抑えられているようで、コスパのいいビデオとなっています。


10位右矢印 (先週10位、最高位10位)
Ava Max(エイバ・マックス) – Sweet But Psycho
10位変わらず。
UKチャートでは1位を獲得したものの、これで3週連続10位となっているこの曲、ただ(4週連続9位でくすぶっていた)ビリー・アイリッシュの “bad guy” 同様、ブレイクの可能性はあると思います。

トップ10圏外ではケイティ・ペリーの “Never Really Over” が15位、そしてカーディ・Bの “Press” が16位にそれぞれ初登場しています。

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
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