【解説・和訳】rockstar / ポスト・マローン ft. 21サヴェージ

 
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Post Malone(ポスト・マローン) feat. 21 Savage(21サヴェージ)“rockstar” を和訳しました。

セックスとドラッグに傾倒(依存?)しているロックスターのようなライフスタイルがテーマになっている曲で、TR-808(ローランドのリズムマシーン)のやや暗いサウンドが特徴的なトラップ。

メインのソングライターはポスト・マローンと21サヴェージで、独特のビートを作ったのは共同プロデューサーでもあるタンク・ゴッド。

歌詞には実際のロックスターの名前が登場するこの曲、YouTubeでは当初フック部分のループになっているバージョンがアップされており、フルで聴けるApple MusicやSpotifyなどへのリンクを貼っておくというマーケティング戦略が1位を獲得できた一因とも言われています。(Apple Musicではリリース後1週間のストリーミング数が過去最高を記録)

そして、先日(11月21日)リリースされたオフィシャルビデオは日本のアクション映画「修羅雪姫」(1973年)のオマージュになっているようで、ポスト・マローンが日本刀で敵を斬殺し、真っ白の衣装が赤く染まるというウルトラ・バイオレントな内容になっています。

【和訳】
[Hook]
商売女とヤッて クスリもやる
気分はロックスター
仲間はみんな
ラスタのようにガス(マリファナ)を吸っている
(ラスタとはボブ・マーリーによって全世界に波及した労働者階級と農民たちによる宗教的思想運動の実践者)
俺が呼び出せばウージー(機関銃)片手にシャタ(暴力を請け負うギャング)が現れる
ヤツらがお前の縄張りに乗りつけて
グラッタ、タ、タ、タ(機関銃を撃つ音)とやっちまう

[Verse 1]
俺は車を黒に戻して(came “Back In Black”)こう言うんだ
「安らかに眠れ、ボン・スコット」
(ボン・スコットはアルバム “Back In Black” の制作中に死亡したロック・バンドAC/DCのリードシンガー)
ドアを閉めろ 煙が逃げる
彼女はモリソン風に火を点けて(Light a Fire)とせがむ
(ジム・モリソンは “Light My Fire” のNo.1ヒットで知られるザ・ドアーズのカリスマ的ヴォーカリスト)
悪態ついて 俺のステージは警察の車の中
(ジム・モリソンはステージでマスターベーションのマネをして警察の監視下でパフォーマンスしている)
モンタージュ(5つ星ホテル)の窓からTVを投げ捨てたのは伝説だぜ
コカインをテーブル(おつまみ)に 酒を注ぐ 心配は無用
ヤツの女はグルーピー(肉体関係を望む女性ファン)
いつも「バンドのメンバーなの」と言って入ってくる
彼女は制御不能で
パンツの上から掴んでくる
俺のトレイラーにはそんな女がたくさん乗ってる
それに彼女らは友達も連れてくる

[Hook] … Post Malone

[Verse 2] … 21 Savage
俺はヒルズに住むスーパースター
気分はポップスター
ヘニー(ヘネシー:高級酒)を飲んで
プールに飛び込む女たちはみんなノーブラ
バックから襲って
髪(エクステ)を引っ張っると
女は(セクシーに?) “No más”(スペイン語でもうやめて)って叫ぶ
聞かれるんだ
「サヴェージ、なんでガレージは12台用なの?車は6台しかないのに」って
(21サヴェージはラッパーのタイガに「なんで(~同上~)?車は1台しかないのに」とディスられている)
俺は女とは付き合わない(SEXするだけ)
キスってどうやってやるんだ?
お前が付き合ってる女が言ってたぞ
俺が魅力的だって
俺の金庫は100ドル札でいっぱい
昔(ドラッグのディーラー時代に)稼いだ金もしまってある
L.A.の女たちはいつも
「コーク(コカイン)はどこ?」って聞いてくる
ロックスターみたいに生きる
パトカーはぶっ壊す
ポップタルト(外は硬く内側は柔らかいお菓子)より甘い
お前のは硬くならないんだって?
俺はホットチャートに(曲を)送り込んだんだ
昔はギャングのメンバーだったけどな
ロックスターのように生きる
ポップスターのように生きる

[Hook] … Post Malone & 21 Savage

[Outro] … Post Malone
スター、スター
ロックスター、ロックスター、スター
ロックスター
ロックスター、気分はロック
ロックスター
ロックスター
ロックスター
気分は…


【ビルボード Hot 100 トップ10解説より】
2018/05/12付
9週ぶりにトップ10復帰。
こちらもペアレント・アルバムのリリース効果で急上昇。これでトップ10滞在週はビルボード史上17曲目となる25週となっています。また、ポスト・マローンはトップ10に同時に3曲以上をランクインさせた18組目のアーティストとなっています。

2018/03/10付
2ランクダウン。
ビルボード史上17曲目のトップ10滞在24週となったこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではトニー・ブラクストンの “Un-Break My Heart”、マライア・キャリーの “We Belong Together” を抜いて8位に上昇しています。

2018/03/03付
ワンランクダウンでトップ5から陥落。
トップ5滞在週は歴代8位となる22週で(今のところ)ストップしたこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではチャビー・チェッカーの “The Twist” と並び10位に上昇、トップ10入りしています。

2018/02/24付
HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではアッシャー ft. リル・ジョン&リュダクリスの “Yeah!” など4曲を抜いて11位に上昇、またトップ10滞在はビルボード史上45曲目の22週となっています。

2018/02/17付
こちらも変わらずトップ5をキープ。
お金を受け取ってソングライターのクレジットから外れることを同意したというジョーイ・バッドアスとポスト・マローンが書いたこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートでは単独15位、トップ10滞在は史上61曲目の21週となっています。

2018/02/10付
こちらもワンランクダウン。
トップ10滞在20週が全て5位以内、かつ1位から5位まで全ての順位を記録しているこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではボーイズ・II・メンの “I’ll Make Love To You” と並び15位に上昇、トップ20入りしています。

2018/02/03付
ワンランクダウンで再度トップ3から陥落。
HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではクーリオの “Gangsta’s Paradise”、マライア・キャリー&ボーイズ・II・メンの “One Sweet Day” などを抜き23位に上昇しています。

2018/01/27付
ワンランクアップでトップ3復帰。
頭20秒でハートを掴むすべを知っているストリーミング世代の申し子と呼ばれている21サヴェージがフィーチャーされているこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではロビン・シック feat. T.I. & ファレルの “Blurred Lines” と並び35位に上昇しています。

2018/01/20付
ワンランクダウンでトップ3から陥落。
HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではカニエ・ウェスト feat. ジェイミー・フォックスの “Gold Digger”(2005年、最高位1位)と並び58位→48位に上昇、トップ50入りしています。

2018/01/13付
今週もストリーミングは制したもののワンランクダウン。
もともとはオリジナルだったというT-ペインとバッドアスがフィーチャーされたバージョンがリークされたこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではアデルの “Hello”(2015年、最高位1位)などと並び84位→58位に上昇しています。

2018/01/06付
変わらず2位をキープ。
これで1位8週、2位7週でトップ10滞在15週となったこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではビル・ヘイリーの “(We’re Gonna) Rock Around The Clock”(1955年、最高位1位)と並び84位に上昇、トップ100入りしています。

2018/01/03付
8週1位の後、これで3週目の2位。
ステージではギターだけでなくテーブルやイスも壊しているというポスト・マローン、この曲のビデオでは殺陣(たて)を披露して大暴れしています。

2017/12/30付
ストリーミングを制して2位をキープ。
若干20歳のプロデューサー、タンク・ゴッドも『驚いた』と言うほどの大ヒットになったこの曲、ポスト・マローン自身も同じように感じているようで、先日(12/10)収録されたナードゥアー(ミュージシャン兼ジャーナリストでラジオ番組も持つ面白オジサン)のインタビューでは『(デビュー・シングルの)”White Iverson” を超えたとは思っていない』と語っています。

2017/12/23付
今週もストリーミングは制したもののついに首位陥落。
YouTubeではフックだけのループ・バージョン→フルで聴けるオフィシャル・オーディオ→話題性のあるオフィシャル・ビデオという3段階リリース、そして「奥の手」の値下げ、いずれも絶妙のタイミングで実施されたことも8週連続1位という成果につながったこの曲、今度はニッキー・ジャムとオズナという二人のプエルトリコ人によるラテン・リミックスがリリースされることが決まっています。

2017/12/16付
今週もストリーミングを制して8週目の1位。
薬物のオーバードーズ(過剰摂取)で先日亡くなったラッパーのリル・ピープのタトゥを入れたポスト・マローン、この曲のヴァース1では『コカインをテーブル(おつまみ)に 酒を注ぐ 心配は無用』と歌っていますが、友人の死にかなりショックを受けたようで、他人事じゃないと感じていることをラジオのインタビューで明かしています。

2017/12/09付
ビデオのリリース効果もあって7週目の1位。
当初はフック部分のループになっているバージョンがアップされていたこの曲のビデオ、先週(11/21)ようやくオフィシャルビデオがリリースされましたが、日本のアクション映画「修羅雪姫」(1973年)のオマージュになっているようで、ポスト・マローンが日本刀で敵を斬殺し、真っ白の衣装が赤く染まるという「ウルトラ・バイオレント」な内容になっています。

2017/12/02付
今週もストリーミングを制して6週目の1位。
11/19(日)に開催された American Music Awards(以下、AMA)では最優秀新人賞を逃したポスト・マローン(受賞はナイル・ホーラン)、先日は21歳で亡くなったリル・ピープ(ラップ界のカート・コバーンと言われていたラッパー)の追悼メッセージをツイートをしていますが、この曲では『俺は車を黒に戻して(came “Back In Black”)こう言うんだ。「安らかに眠れ、ボン・スコット」』とラップされています。(※ボン・スコットは “Back In Black” というアルバムを制作中に死亡したハードロック・バンドAC/DCのリードシンガー)

2017/11/25付
今週もストリーミングを制して5週目の1位。
追い上げてくる2位の値下げには値下げで対抗&ラジオでもトップ10入りして何とか1位の座を死守したこの曲、セールスではようやくプラチナ(100万枚相当)認定されています。

2017/11/18付
ラップの曲としては今年最長となる4週目の1位。
11月19日に開催されるAmerican Music Awardsではレイ・シュリマー、ナイル・ホーランらとともに最優秀新人賞にノミネートされているポスト・マローン、この曲のビデオは約8000万回の再生回数を記録していたフック部分だけを繰り返すバージョンが削除され、代わりにフルで聴けるオフィシャル・オーディオがアップされています。

2017/11/11付
今週もストリーミングを制して3週目の1位。
フック後半では『俺が呼び出せばウージー(※機関銃)片手にシャタ(※ジャマイカの言葉で暴力を請け負うギャングのこと)が現れる。ヤツらがお前の縄張りに(車で)乗りつけて、グラッタ、タ、タ、タ(※機関銃を撃つ音)とやっちまう』と歌われているこの曲、YouTubeにはこのフック部分のループになっているバージョンだけをアップしてフルで聴けるSpotifyなどへのリンクを貼っておくという戦略が奏功したようで、これも1位を獲得できた一因と言われています。

2017/11/04付
今週もストリーミングを制して2週目の1位。
タイトルに “Rock” が付いている曲としてはクリーン・バンディットの “Rockabye”(2017年、最高位9位)以来のトップ10、1位獲得はLMFAOの “Party Rock Anthem”(2011年)以来となったこの曲、歌詞にはハード・ロック・バンドAC/DCのリード・シンガーだったボン・スコット、ザ・ドアーズのカリスマ的ヴォーカリストの(ジム・)モリソンの名前が登場しています。

2017/10/28付
ポスト・マローン、21サヴェージともに初のナンバーワン。
今週もストリーミングを制し、セールス(3位)とラジオ(38位)でも数字を伸ばしてついに1位獲得。3週以上の2位を経て1位になった曲としては、マライア・キャリーの “Always Be My Baby”(1996年、4週2位→2週1位)、エミネム ft. リアーナの “Love The Way You Lie”(2010年、3週2位→7週1位)以来3曲目。また、ラップの曲としては今年5曲目(最多タイ)の1位で、5曲のいずれのアーティスト(メインアクト)も初の1位獲得となっています。

2017/10/21付
ストリーミングを制したものの2位変わらず。
TR-808(ローランドのリズムマシーン)のやや暗いサウンドが特徴的なこの曲、これはプロデューサーでタンク・ゴッドと名乗る大学生が作ったものだそうで、彼は『(大学のテストで)ストレスを抱えていた2016年の12月にあのビートを作った。心を落ちつけようと思って作ったんだ。』と語っています。

2017/10/14付
主要チャート無冠に転落も2位をキープ。
ドラッグをやっているロックスターのライフスタイルが歌われているこの曲、フックでは「ロックスター」と韻を踏んで『彼らはいつも「ラスタ」のようにガス(※スラングでマリファナのこと)を吸っている』と歌われていますが、この「ラスタ」とはボブ・マーリーによって全世界に波及した労働者階級と農民たちによる宗教的思想運動の実践者のことだそうです。

2017/10/07付
ポスト・マローンは2曲目、21サヴェージは初となるトップ10。
ストリーミング「数」では2位ながら同チャートでは1位を獲得(※曲を指定して再生するオンデマンド型と自動配信されるラジオ型では同じストリーミングでも付与されるポイントが異なるため)、セールスも制して主要チャート2冠となったものの無冠の “Bodak Yellow” に及ばず初登場1位とはならなかったこの曲、ロックスターのようなライフスタイルがテーマになっているようで、『商売女とやってクスリもやる。気分はロックスター』と歌われています。

 
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