実際には初めてなのに過去に見たり経験しているように感じることを DejaVu(デジャブ)と言いますが、その逆を経験したことはないでしょうか?
先日、カナダ人ラッパーの Drake(ドレイク)の “Find Your Love” のビデオを観てデジャブとは逆の体験をしました。
何回も聴いている曲なのにビデオを観ながら聴いたら全然違う曲のように感じてしまったのです。今まではよくあるラブソングで女性が歌った方がいいような曲だと思っていたのですが・・・
冒頭、テロップに”The worst thing about crossing a line,”、続いて “is when you don’t know, you already have…”という文字が出てきますが、これは「一線を越えることで最悪なことは」、「既に一線を越えていることに気付いていないこと」という意味です。
ストーリーとしては、賢人の忠告を聞き入れず、ギャングのボスの女とは知らずに(実は知っていて?)その美女と恋に落ちてしまい、最後には殺されてしまうというものです。
ラストシーンで、”I’ve just got to see her one more time, man.”(もう一度彼女と会わなくちゃいけないんだ)という冒頭の台詞がリピートされ、3発の銃声にあわせて”FIND” “YOUR” “LOVE”と表示されるところが印象的です。
『見つけなきゃ、君の愛、君のハート』、『すべての愛を捧げれば、僕らを引き離すことはできないさ』と歌うドレイクですが、「取り返しのつかないようなリスクがあっても、自分の心の声に耳を傾けて後で後悔しないように判断して実行することが大切だ」というメッセージ(本人談)が聞こえるような気がします。
女性が歌った方がいいような歌詞をあえてドレイクが歌う理由もなんとなくわかります。
曲自体はちょっとクサい感じを漂わせたようなミッドテンポの曲で、最近のラップがポップ的になってきている流れが意識されているようです。
ちなみに、このビデオが原因でロケ地のジャマイカの政府観光局から暴力と都市犯罪を連想させるということでクレームがあったようですが、対してドレイクは「これは一般的な問題でカリフォルニアでも成立する」としながらも、ジャマイカのスラム地区に教育センターを設立するため約230万円を寄付するところはさすがです。
【リンク】
ドレイクのヒット曲
【和訳】
俺は選択肢のひとつなんかじゃない
忘れられるわけにはいかない
自分のハートに賭けた
そして押し寄せてくる(注:「※1の気持ちが」の意味)
※1
見つけなきゃ 君の愛、君のハート
見つけなきゃ 君の愛、君のハート
見つけるべきなんだ 君の愛、君のハート
すべての愛を捧げれば、僕らを引き離すことはできないさ
俺はその他多数なんかじゃない
俺の代わりを見つけられるとは思えないよ
夏が来る度に
君が思い出すのは俺なんだ
※1
これは使命以上のことなんだ
君は聞こえているのに聴いてはくれない
気づくべきだよ
そして捕まえるんだ
君が逃がしていたものを
※1
俺はずっと間違っていたんだ
上手くいくには時間がかかりそうだ
もう待てない やりつくした
すべてを捧げるしかない
見つけなきゃ 君の愛、君のハート
見つけるべきなんだ 君の愛、君のハート
すべての愛を捧げれば、僕らを引き離すことはできないさ
すべての愛を捧げれば、僕らを引き離すことはできないさ