2021/05/01付 ビルボード Hot 100 トップ10解説
1位 (先週1位、最高位1位)
Polo G(ポロG) – RAPSTAR
今週もストリーミングを制して2週目の1位。
アルペジオ(和音を構成する音を一音ずつ順番に弾いてリズム感や深みを演出する演奏方法)のギターのループが特徴的なこの曲、今年1位を獲得した曲としては “drivers license” に次いで2曲目の複数週の1位獲得となっています。
2位 (先週3位、最高位1位)
Silk Sonic(シルク・ソニック) (Bruno Mars(ブルーノ・マーズ) & Anderson .Paak(アンダーソン・パーク)) – Leave The Door Open
ワンランクアップ。
僅差で1位復帰はならず。ラジオが好調(2週連続1位)でチャートポイントは先週比約2%増となったこの曲、ブルーノ・マーズのヒット曲ランキングでは “Billionaire”(2010年、最高位4位)を抜いて11位に上昇しています。
Bruno Mars(ブルーノ・マーズ) – ヒット曲ベスト20(更新)
3位 (先週4位、最高位1位)
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) feat. Daniel Caesar(ダニエル・シーザー) & Giveon(ギヴォン) – Peaches
こちらもワンランクアップ。
ラジオの伸び率1位でトップ3復帰。ビデオはラスベガスの大通りで撮影し、西海岸の楽しさと気持ちが弾む感覚を表現したというこの曲、ジャスティン・ビーバーのヒット曲ランキングでは “Beauty And A Beat”(2013年、最高位5位)を抜いて14位に上昇しています。
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – ヒット曲ベスト20(更新)
4位 (先週2位、最高位1位)
Lil Nas X(リル・ナズ・X) – MONTERO (Call Me By Your Name)
2ランクダウンでトップ3から陥落。
この曲が初登場1位になったらTwitterのフォロワー全員にヘインズの靴下12足パックをプレゼントするとツイートし、(投稿は3月31日でエイプリルフールとも見なされず)一部では炎上商法として批判されていたリル・ナズ・X。投稿時の彼のフォロワーは約615万アカウントで私もその一人ですが、現在その投稿は削除されており、約束は反故にされると思われます。
5位 (先週6位、最高位5位)
Dua Lipa(デュア・リパ) feat. DaBaby(ダベイビー) – Levitating
ワンランクアップでトップ5&最高位復帰。
3日間のiTunesの値下げが効いてセールスが34%アップ。グラミーでのパフォーマンスをきっかけに完全に息を吹き返しているこの曲、(今のところ)最高位が5位以下の曲としてはジャスティン・ビーバー ft. クエヴォの “Intentions”(2020年、最高位5位)以来、ビルボード史上10曲目となるトップ10滞在16週(以上)となっています。ちなみに、この記録を初めて達成したのはエリック・クラプトンの “Change The World”(1996年、最高位5位、トップ10滞在16週)。
6位 (先週5位、最高位4位)
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – Save Your Tears
ワンランクダウンでトップ5から陥落。
しかしながら、来週はアリアナ・グランデをフィーチャーしたリミックス版のリリース効果で1位を獲得する可能性が高くなっています。
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – ヒット曲ベスト20
7位 (先週10位、最高位7位)
Masked Wolf(マスクド・ウルフ) – Astronaut In The Ocean
3ランクアップで最高位更新。
オーストラリア人のアーティストの曲としてはトーンズ・アンド・アイの “Dance Monkey”(2020年、最高位4位)以来のトップ10ヒットとなっているこの曲、もし1位獲得となればシーア ft. ショーン・ポールの “Cheap Thrills”(2016年)以来、19曲目となりますが、その可能性は今のところ低そうです。
8位 (先週7位、最高位7位)
Doja Cat(ドジャ・キャット) feat. SZA(シザ) – Kiss Me More
ワンランクダウン。
オーストラリア人で1位を獲得した(ヘレン・レディに次ぐ)2番目のアーティストとなったオリビア・ニュートンジョンの “Physical”(1981年、最高位1位)の書き換えが使用されているこの曲、ビデオには宇宙飛行士が登場することもあり、今週7位の “Astronaut In The Ocean” とはオーストラリア&宇宙飛行士つながりとなっています。
9位 (先週8位、最高位1位)
Cardi B(カーディ・B) – Up
こちらもワンランクダウン。
1位獲得曲ながらカーディ・Bのヒット曲ランキングでは最高位3位の “Finesse”(2018年)を抜くことはできなさそうなこの曲、今年度のチャートポイントの合計(=現時点での2021年の年間チャート)では今のところ17位前後に上昇していると予想されますが、最終的なトップ10入りは厳しいと思われます。
Cardi B(カーディ・B) – ヒット曲ベスト20
10位 (先週9位、最高位1位)
Olivia Rodrigo(オリヴィア・ロドリゴ) – drivers license
同じくワンランクダウン。
かろうじてトップ10をキープしてこれで15週目。今年度のチャートポイントの合計(=現時点での2021年の年間チャート)ではザ・ウィークエンドの “Blinding Lights” を抜いて今のところ2位に上昇していると思われます。
現時点での来週(2021/05/08付)のトップ10予想
1位 (+5) Save Your Tears
2位 (=) Leave The Door Open
3位 (=) Peaches
4位 (-3) RAPSTAR
5位 (=) Levitating
6位 (-2) MONTERO (Call Me By Your Name)
7位 (+1) Kiss Me More
8位 (-1) Astronaut In The Ocean
9位 (=) Up
10位(=) drivers license
以上、最新のトップ10紹介でした。