ビルボード Hot 100(2019/07/20付) トップ10解説

 
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2019/07/20付 ビルボード Hot 100 トップ10解説


1位右矢印 (先週1位、最高位1位)
Lil Nas X(リル・ナズ・X) feat. Billy Ray Cyrus(ビリー・レイ・サイラス) – Old Town Road
今週もセールスとストリーミングを制して15週目の1位。
1位滞在の最長記録を更新すべく、ヤング・サグとメイソン・ラムジーを加えたリミックス版がリリースされ、既存のバージョンは値下げされたこの曲、ビルボードは、来年のグラミーでは最優秀レコード賞の候補として無視できない存在になっていると報じています。また、Hot 100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではTLCの “Creep”(1995年、最高位1位)など4曲と並び69位に上昇、トップ100入りしています。
【解説・和訳】 Old Town Road / リル・ナズ・X ft. ビリー・レイ・サイラス


2位右矢印 (先週2位、最高位2位)
Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ) – bad guy
2位変わらず。
ジャスティン・ビーバーをフィーチャーしたリミックス版がリリースされたこの曲、そのジャスティンのパートでは『息ができるように締め付けを緩める。これは政治的な意味じゃない』と歌われていますが、これは政治用語を使いつつ、自身のマネージャーであるスクーター・ブラウンとテイラー・スウィフトとの対立(テイラーの曲の権利を持つレコード会社の買収)と、ビリーと「連立」を組んで “Old Town Road” を「権力の座」(1位)から引きずり下ろす、という二つの争いを想起させるような歌詞にしているのかもしれません。
【解説・和訳】 bad guy / ビリー・アイリッシュ

※今週の1位と2位の差は100対67。来週の1位争いは “Old Town Road” に軍配が上がると思われます。

3位アップ (先週-位、最高位3位)
Post Malone(ポスト・マローン) feat. Young Thug(ヤング・サグ) – Goodbyes
ポスト・マローンは7曲目、ヤング・サグは2曲目のトップ10。
セールスとストリーミングが2位で3位初登場。ハードなトラップ・ビートに乗せてポスト・マローンが恋人との別れを嘆いている曲。フックでは『俺の頭から出て行ってくれ。今夜は俺のベッドルームから出て行ってくれ。君を救う方法はない。なぜなら俺も救われる必要があるから。俺はさよならが得意じゃないんだ』と歌われています。


4位右下矢印 (先週3位、最高位3位)
Khalid(カリード) – Talk
今週もラジオを制したもののワンランクダウンでトップ3から2度目の陥落。
上位2曲の壁をなかなか破れず、最高位は3位止まりとなっているこの曲、しかしながら通常であれば1位になってもおかしくないチャートポイントを獲得している週もあり、年間チャートではトップ20入りできるレベルに達したと思われます。


5位右矢印 (先週5位、最高位2位)
Shawn Mendes(ショーン・メンデス) & Camila Cabello(カミラ・カベロ) – Señorita
変わらずトップ5をキープ。
ショーンとカミラの濃厚な「絡み」が話題のビデオはこの1週間で6,000万回超という驚異的な再生回数を記録しているこの曲、一方、Spotifyでは男女のデュエット曲としてはリリース初日の再生回数が過去最多であったことが判明しています。


6位右下矢印 (先週4位、最高位2位)
Ed Sheeran(エド・シーラン) & Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – I Don’t Care
2ランクダウンでトップ5から陥落。
“Thinking Out Loud”、”Photograph”、”Shape Of You” と、立て続けに盗作の疑いがかけられ、”Shape Of You” ではTLCの “No Scrubs” のソングライターの名前を作者として追加した経緯があるエド・シーラン。この曲でも全英チャートで1位を獲得したシェリルの “I Don’t Care” に類似しているという指摘が出ていますが、今のところは特に問題にはなっていないようです。
Ed Sheeran(エド・シーラン) – ヒット曲ベスト10
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – ヒット曲ベスト20


7位右下矢印 (先週6位、最高位6位)
Lizzo(リゾ) – Truth Hurts
ラジオでは伸び率トップでトップ10入りながらワンランクダウン。
小学校の音楽室から聞こえてきそうなピアノのリフが印象的なこの曲、「振られてもまたすぐに男を作るビッチですけど何か?」とでも言っているような歌詞は等身大の自分を表現するとともに現代女性の気持ちも代弁している、として支持されているようです。


8位右下矢印 (先週7位、最高位1位)
Jonas Brothers(ジョナス・ブラザーズ) – Sucker
今週もワンランクダウン。
トップ10滞在はこれで19週目。初登場1位の曲としては(全34曲中)マライア・キャリー&ボーイズ・II・メンの “One Sweet Day” と並び5位タイとなっています。
【解説・和訳】 Sucker / ジョナス・ブラザーズ


9位右下矢印 (先週8位、最高位1位)
Post Malone(ポスト・マローン) & Swae Lee(スワエ・リー) – Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)
こちらもワンランクダウン。
トップ10滞在はこれでビルボード史上8曲目となる30週目。そしてHot 100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートでは単独14位となっています。


10位右矢印 (先週10位、最高位7位)
DaBaby(ダベイビー) – Suge
変わらずトップ10をキープ。
6月に銃器所持で逮捕され、12か月の保護観察と30日の刑務所入りという判決を受けたものの実際に収監されることはないというダベイビーのこの曲、プロデューサーのジェットソンメイドは『ラップファンのために(ビートは)シンプルなバンガー(※盛り上がる曲、乗りのいい曲といった意味)にした』と語っています。

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
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