ビルボード Hot 100(2018/08/04付) トップ10解説

 
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2018/08/04付 ビルボード Hot 100 トップ10解説



1位右矢印 (先週1位、最高位1位)
Drake(ドレイク) – In My Feelings
今週もセールスとストリーミングの2冠で3週目の1位。
週間ストリーミング数は歴代2位(1位は先週のこの曲)、セールスはエド・シーランの “Perfect” 以来となる3週連続10万ダウンロード超え、ラジオも伸び率トップで5位となり、圧倒的な強さでトップを堅守。2年前にはジェニファー・ロペスと交際していたドレイク、この曲のヴァース1ではジェニファーが自分のルーツを忘れずセレブになっても昔と変わっていないということを歌った “Jenny From The Block”(「近所のジェニー」の意味。2002年、最高位3位)のタイトル・フレーズが(ちょっと変えて)ラップされていますが、自分も昔と変わっていない(初恋の相手への想いも変わっていない)ということだと思います。


2位右矢印 (先週2位、最高位1位)
Cardi B(カーディ・B), Bad Bunny(バッド・バニー) & J Balvin(J. バルヴィン) – I Like It
ラジオでは1位陥落ながら2位をキープ。
ブーガルーとサルサのブレンドと言われているサウンドが玄人ウケしているこの曲、ビルボードのスタッフには今年上半期のベストソングと評されていますが、年間チャートでは今のところトップ10の当落線上ではないかと思います。


3位右矢印 (先週3位、最高位3位)
Maroon 5(マルーン5) feat. Cardi B(カーディ・B) – Girls Like You
ラジオを制してトップ3をキープ。
“Girl(s) Like You” がタイトルに付く曲としては、フォリナーの “Waiting For A Girl Like You”(1981年、最高位2位)以来、約37年ぶり3曲目(もう1曲は1967年に最高位10位を記録したザ・ヤング・ラスカルズの “A Girl Like You”)となったこの曲、マルーン5のヒット曲ランキングでは “This Love” と “She Will Be Loved” を抜いて7位に上昇しています。
Maroon 5(マルーン5) – ヒット曲ベスト20(更新)

4位アップ (先週-位、最高位4位)
6ix9ine(シックスナイン) feat. Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) & Murda Beatz(マーダ・ビーツ) – FEFE
シックスナインとマーダ・ビーツは初、ニッキー・ミナージュは17曲目のトップ10。
シックスナインとニッキー・ミナージュのニューヨーク・ネイティブ同士+カナダ人でドレイクの “Nice For What” の共同ソングライター兼プロデューサーのマーダ・ビーツのコラボでストリーミング2位、セールス6位でトップ10デビューしたこの曲、『俺はニューヨークのキング。クイーンを探している』という宣言で始まりますが、基本的にはエロソング。タイトルはもともとキッチン・ペーパーやナプキンのことのようですが、いわゆる4レターワード(4文字の放送禁止用語)でセクシャルな意味を持つスラングだそうです。


5位右上矢印 (先週7位、最高位5位)
Post Malone(ポスト・マローン) – Better Now
2ランクアップでトップ5入り。
ポスト・マローンは “rockstar”、”Psycho” に続いて3曲目のトップ5。ラップにしては珍しくラジオの放送回数が伸びているのが好調の要因で、ラジオのチャートでは12位から8位に上昇、トップ10入りしています。


6位右下矢印 (先週4位、最高位1位)
Drake(ドレイク) – Nice For What
2ランクダウンでトップ5から陥落。
ドレイクのヒット曲ランキングでは “Hot Line Bling” を抜いて3位となったこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではザ・ウィークエンドの “Can’t Feel My Face” など4曲と並び98位に上昇、トップ100入りしています。
Drake(ドレイク) – ヒット曲ベスト20(更新)


7位右下矢印 (先週5位、最高位5位)
Ella Mai(エラ・マイ) – Boo’d Up
同じく2ランクダウンでトップ5から陥落。
マライア・キャリーなど90年代を代表する女性アーティストに大きな影響を受けたというエラ・マイ。夜の遊園地が舞台になっているビデオもマライア・キャリーの “Fantasy”(1995年、最高位1位)のビデオに影響されているのではないかと思われます。


8位右下矢印 (先週6位、最高位3位)
Juice WRLD(ジュース・ワールド) – Lucid Dreams
こちらも2ランクダウン。
ロジックの “1-800-273-8255″、エックスエックスエックステンタシオンの “Sad!”、そしてこの曲と、「自殺」がクローズアップされた曲が立て続けにヒットしている昨今。一昔前はショーン・キングストンの “Beautiful Girls”(2007年、最高位1位)の歌詞に “suicidal”(自殺)という言葉が含まれていたことが問題視され、多くのラジオ局で放送自粛(禁止)となりましたが、『死んだほうがマシ』とラップされているこの曲は先週ようやくラジオのチャートで初登場50位となっています。


9位右矢印 (先週9位、最高位1位)
Post Malone(ポスト・マローン) feat. Ty Dolla $ign(タイ・ダラー・サイン) – Psycho
今週も変わらずでトップ10をキープ。
トップ10滞在週はこれでビルボード史上66曲目となる21週となっています。

10位アップ (先週13位、最高位10位)
Tyga(タイガ) feat. Offset(オフセット) – Taste
タイガは3曲目、ミーゴスのオフセットは初となるトップ10。
ラッパーらしいビキニの女性がたくさん登場するビデオの好調が上昇の一因。タイトルのテイストとは「雰囲気を持っている」、「センスがある」という意味ですが、この曲ではセクシャルな意味で「いいこと」という意味で使われており、フックでは『彼女は(俺と)いいことができる』とラップされています。

トップ10圏外ではテイラー・スウィフトの “Delicate” が12位変わらず、カリッドと(フィフス・ハーモニーの)ノーマニの “Love Lies” が21位→18位、ファイブ・セカンズ・オブ・サマーの “Youngblood” が32位→25位などとなっています。

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
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