2018/08/18付 ビルボード Hot 100 トップ10解説
1位 (先週1位、最高位1位)
Drake(ドレイク) – In My Feelings
今週もセールスとストリーミングの2冠で5週目の1位。
サンプリングしているリル・ウェイン ft. スタティック・メジャーの “Lollipop” (2008年、最高位1位)と並ぶ5週目の1位となったこの曲、2回目のフックの後のブレイクダウンで “Bring that ass back”(戻って来いよ)とラップされている部分がサンプリングだそうです。
Drake(ドレイク) – ヒット曲ベスト20(更新)
2位 (先週4位、最高位2位)
Maroon 5(マルーン5) feat. Cardi B(カーディ・B) – Girls Like You
2ランクアップで最高位更新。
トップ10滞在は10週目。マルーン5のヒット曲ランキングでもビデオの再生回数でも “Animals” を抜いたこの曲、今週もラジオを制し、セールスでも2位に上昇、ストリーミングは7位に後退ながら3000万を超えており、通常であれば1位でもおかしくないものの、”In My Feelings” とはまだまだ差があるようです。
Maroon 5(マルーン5) – ヒット曲ベスト20(更新)
3位 (先週2位、最高位1位)
Cardi B(カーディ・B), Bad Bunny(バッド・バニー) & J Balvin(J. バルヴィン) – I Like It
ワンランクダウンながら10週目のトップ3。
プロレスの大ファンだというバッド・バニーとJ. バルヴィン。彼らのパートでは『エディ(・ゲレロ)のような戦士。俺たちの民族万歳』、『お前の彼女は俺を見てジミー・スヌーカのように飛びかかってくる』とラップされており、日本でも活躍したプロレスラーの名前が登場しています。
【解説・和訳】I Like It / カーディ・B, バッド・バニー & J. バルヴィン
4位 (先週-位、最高位4位)
Travis Scott(トラヴィス・スコット) – SICKO MODE
トラヴィス・スコットは2曲目のトップ10。
クレジットはされていないもののヴォーカルにドレイク(ソングライターの一人)とレイ・シュリマーのスワエ・リーが参加している曲。”SICKO”(6ICKO)とはもともとトロントのエリアコードからきているワードだそうで、ドレイクの “Summer Sixteen”(2016年、最高位「6」位)でも触れられていますがドレイクとその友達のこと。”SICKO MODE” は「無敵モード」のような意味で使われているようです。
5位 (先週3位、最高位3位)
6ix9ine(シックスナイン) feat. Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) & Murda Beatz(マーダ・ビーツ) – FEFE
2ランクダウンながらトップ5はキープ。
先日、強盗に遭い、自宅の宝石類を盗まれ、誘拐されたものの自力で逃げ出したというシックスナイン。この曲を発表したタイミングと合わせた自作自演という噂も流れましたが、監視カメラに犯行の一部が写っていたことが判明。ただ、結果的にそのニュースが(先々週の)4位デビューの一因だったようです。
6位 (先週6位、最高位5位)
Post Malone(ポスト・マローン) – Better Now
変わらず6位をキープ。
フジロック出演で初来日も果たしたポスト・マローンのこの曲、Spotifyのグローバル・チャートでは長期間1位に君臨して世界的なヒットになりましたが、その一因として、アリアナ・グランデ、テイラー・スウィフト、サム・スミス、アデルらが絶賛する美青年アーティスト、トロイ・シヴァンにカバーされたことが挙げられています。
7位 (先週7位、最高位3位)
Juice WRLD(ジュース・ワールド) – Lucid Dreams
こちらも変わらず7位をキープ。
毎週10%以上の2桁増をキープしてようやく1億回に達しようとしているビデオの再生回数、そしてトラヴィス・スコットの新曲の中に混じって上位をキープしているSpotifyでのストリーミング数がトップ10キープの下支えになっているようです。
8位 (先週-位、最高位8位)
Travis Scott(トラヴィス・スコット) – STARGAZING
トラヴィス・スコットは3曲目のトップ10。
“Lucid Dreams”(明晰夢、夢と自覚している夢)とドラッグによる幻覚がテーマになっている曲で、フックでは『グルグル回って星(幻覚)が見える…サイケデリック(ドラッグ)が俺をおかしくする』とラップされています。
9位 (先週9位、最高位9位)
Tyga(タイガ) feat. Offset(オフセット) – Taste
変わらず最高位をキープ。
タイガの最大のヒット曲 “Rack City”(2012年、最高位7位)と同じようなビートがベースのこの曲、オフセットとのコラボになっていますがその経緯についてタイガは『彼に(デモ版を)送ったら、すぐに「クレイジーな曲だ。俺も乗りたい」とFaceTimeで連絡が来た』と語っています。
10位 (先週8位、最高位5位)
Ella Mai(エラ・マイ) – Boo’d Up
2ランクダウン。
「誰かと恋に堕ちる」という意味の “Boo’d Up” というキャッチーなフレーズとノスタルジックな雰囲気で、ラップが幅を利かせるチャートの一服の清涼剤となったこの曲ですが、トップ10からは今週でお別れかもしれません。
以上、最新のトップ10紹介でした。