2017/05/13付 ビルボード Hot 100 トップ10解説
1位 (先週3位、最高位1位)
Bruno Mars(ブルーノ・マーズ) – That’s What I Like
ブルーノ・マーズは7曲目の1位獲得。
主要3チャートでは無冠ながら、ストリーミング(特にYouTubeの再生回数)を15%押し上げる結果となったリミックス版のリリースが奏功。ブルーノはリアーナ(9曲)、ケイティ・ペリー(8曲)に次いで2010年代に多くのNo.1ソングを輩出しているアーティストとなっており、男性ソロとしてはジャスティン・ビーバー、ドレイク、エミネム、ザ・ウィークエンド(共に3曲)に大きく差をつけています。ちなみに、ブルーノはソングライターとしては8曲目の1位獲得。(フロー・ライダーの “Right Round” が1曲目)
Bruno Mars(ブルーノ・マーズ) – ヒット曲ベスト10(更新)
2位 (先週2位、最高位1位)
Ed Sheeran(エド・シーラン) – Shape Of You
今週もラジオを制して2位をキープ。
オーストラリアでは1位獲得週を15に伸ばし、これまでの最高記録(クーリオの “Gangsta’s Paradise” で13週)を更新しているこの曲、トップ10での順位をスコア化したオールタイム・ランキングではアッシャーの “U Got It Bad” と並び48位まで上昇しています。
【解説・和訳】Shape Of You / Ed Sheeran(エド・シーラン)
3位 (先週1位、最高位1位)
Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー) – Humble.
1週でトップの座から陥落。
ローマ教皇の服装で現れるオープニングショットと最後の晩餐の再演シーンが話題になっているこの曲のビデオ、撮影されたのはスティーブ・ペリーの “Oh Sherrie”、マルーン5の “Sugar” と同じロサンゼルスのザ・マッカーサー(パーク・プラザ・ホテル)だそうです。
4位 (先週9位、最高位4位)
Luis Fonsi(ルイス・フォンシ) & Daddy Yankee(ダディ・ヤンキー) feat. Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – Despacito
セールス1位、ストリーミング2位で5ランクアップ。
プエルトリコ人がヒップホップの影響を受けて生み出した「レゲトン」というジャンルのこの曲、歌詞はロマンティックな表現ながらセクシャルな内容になっているようです。
5位 (先週7位、最高位5位)
Future(フューチャー) – Mask Off
変わらずトップ5をキープ。
眠りを誘うようなフルートの音色が印象的なこの曲、この部分のサウンドはキング牧師のトリビュートソング、トミー・バトラーの “Prison Song” をサンプリングしたものだそうです。
6位 (先週8位、最高位3位)
The Chainsmokers(ザ・チェインスモーカーズ) & Coldplay(コールドプレイ) – Something Just Like This
再上昇で2ランクアップ。
『クリス・マーティンとスタジオで1時間ほどフリースタイルでやってできた曲で、僕らとコールドプレイのバランスがよく取れていると思う。』と語っているチェインスモーカーズ、彼らはこれで丸1年となる52週連続トップ10にランクインしており、エルビス・プレスリーと並びビルボード史上2位の記録となっています。(HOT100以前の記録も含む)
7位 (先週4位、最高位4位)
Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー) – DNA.
ストリーミングが22%減で3ランクダウン。
“Wickedness”(邪悪さ)と “Weakness”(弱さ)がテーマになっているというアルバム “DAMN.” から “Humble.” 同様 “Wickedness” の方がフィーチャーされている曲で、『俺は神の子で勝者であることはDNAに組み込まれている』、『そしてお前はダサさもDNAに組み込まれている』という内容のことがラップされています。
8位 (先週6位、最高位4位)
KYLE(カイル) feat. Lil Yachty(リル・ヨッティ) – iSpy
2ランクダウン。
スタッカートで(音を切り離して短く)演奏されているシンセサイザー(?)のサウンドがのんびりした感じを醸し出していることから、D.R.A.M.の “Broccoli” と似ていると言われているこの曲、どちらもリル・ヨッティがフィーチャーされていますが、彼は自分のパートの歌詞を書いているだけのようで、このサウンド作りとは関係していないと思われます。
9位 (先週10位、最高位8位)
Lil Uzi Vert(リル・ウージー・ヴァート) – XO TOUR Llif3
ワンランクアップ。
リル・ウージー・ヴァートが前座を務めたザ・ウィークエンドのツアー名がタイトルになっている曲。そのザ・ウィークエンドは、”I don’t really care if you cry”(君が泣いても気にしない)というこの曲の歌詞をツイートしており、プロモーションなのか、それとも交際しているとされるセレーナ・ゴメスに向けたものかと話題になっているようです。
Kygo(カイゴ) × Selena Gomez(セレーナ・ゴメス) – It Ain’t Me
カイゴは初、セレーナ・ゴメスは7曲目のトップ10。
ビデオのリリース効果で上昇。アルコール依存症気味の彼に三下り半を突きつけるような曲で楽曲的にはトロピカル・ハウスっぽいEDM。『あなたが酔っぱらって一人の時、誰が家まで送っていくの? 誰が明け方にあなたと歩くの? それは私じゃない』と歌われています。
以上、最新チャートのトップ10でした。
コメント
女性がいないですね。アリッシアも落ちてしまいました。セレーナ頑張れ。
むさくるしいトップ10ですよね。(^_^;
女性の1位もしばらくないですね…
毎週火曜日、blogの更新を楽しみにしている者です。
当blogは2015年のMAGIC!あたりから拝読しています!
気になったのですが、2位のShape of youの最高位が2位になってます!笑
ご愛読、コメント、ご指摘(修正ております)ありがとうございます。
返信が遅くなってすみませんでした。