ビルボード Hot 100(2017/10/07付) トップ10解説

 
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2017/10/07付 ビルボード Hot 100 トップ10解説



1位右上矢印 (先週2位、最高位1位)
Cardi B(カーディ・B) – Bodak Yellow (Money Moves)
主要チャート無冠ながらカーディ・Bは初となる1位を獲得。
値下げ効果でセールスが12位から3位に急上昇、ストリーミングは2位に後退したものの数字は伸びたこともあり、女性ラッパーとしては史上5人目(ローリン・ヒル、リル・キム、ショーナ、イギー・アゼリア以来)、女性ソロ・アーティストのデビュー曲としてはメーガン・トレーナーの “All About That Bass” 以来の1位となっています。
【解説・和訳】Bodak Yellow / Cardi B(カーディ・B)


2位アップ (先週-位、最高位2位)
Post Malone(ポスト・マローン) feat. 21 Savage(21サヴェージ) – Rockstar
ポスト・マローンは2曲目、21サヴェージは初となるトップ10。
ストリーミング「数」では2位ながら同チャートでは1位を獲得(※曲を指定して再生するオンデマンド型と自動配信されるラジオ型では同じストリーミングでも付与されるポイントが異なるため)、セールスも制して主要チャート2冠となったものの無冠の “Bodak Yellow” に及ばず初登場1位とはならなかったこの曲、ロックスターのようなライフスタイルがテーマになっているようで、『商売女とやってクスリもやる。気分はロックスター』と歌われています。


3位右下矢印 (先週1位、最高位1位)
Taylor Swift(テイラー・スウィフト) – Look What You Made Me Do
4週目の1位ならず3位に後退。
値下げの甲斐なく2ランクダウンでトップの座から陥落したこの曲、ヴァース2では『あなたのキングダム・キーが嫌い。それは一度は私のものだった』と歌われていますが、キングダム・キーとはアルバムチャートの1位の座のことのようで、テイラーが活動を休止している間に1位を獲得したケイティ・ペリーのアルバム “Witness” が嫌いということだと思われます。
【解説・和訳】Look What You Made Me Do / テイラー・スウィフト
Taylor Swift(テイラー・スウィフト) – ヒット曲ベスト20


4位右下矢印 (先週3位、最高位3位)
Logic(ロジック) featuring Alessia Cara(アレッシア・カラ) & Khalid(カリッド) – 1-800-273-8255
ワンランクダウンでトップ3から1週で陥落。
他人をディスっている曲やエロ・ソングがチャートを賑わせている昨今、自殺を未然に防ぐ曲を書き、そのタイトルを自殺防止ホットラインの電話番号にしたいと思ったというロジック。この曲を聴いて自殺を思いとどまる(そしてよかったと思う)人がいるとすれば、1位になる以上の価値があると思います。


5位右下矢印 (先週4位、最高位1位)
Luis Fonsi(ルイス・フォンシ) & Daddy Yankee(ダディ・ヤンキー) feat. Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – Despacito
こちらもワンランクダウンながらトップ5はキープ。
未開の地を切り拓くことを意味するトレイルブレーザー賞を受賞することが決まったルイス・フォンシのこの曲、連続1位記録の更新はならなかったものの、既にYouTube歴代1位になっているビデオの再生回数は前人未到の40億回に到達しようとしています。(今のペースであと2週間程度)
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – ヒット曲ベスト20


6位右上矢印 (先週7位、最高位3位)
French Montana(フレンチ・モンタナ) feat. Swae Lee(スワエ・リー) – Unforgettable
息を吹き返してワンランクアップ。
この曲にポケットマネーで60万ドル費やしたというフレンチ・モンタナ、30万ドルはサンプリングの問題をクリアするため(誰のどの曲かは不明)、残りの30万ドルはビデオの撮影のためだそうです。


7位右上矢印 (先週9位、最高位4位)
Imagine Dragons(イマジン・ドラゴンズ) – Believer
再上昇で2ランクアップ。
今年の11月公開予定の映画「オリエント急行殺人事件」の予告編で使用されていることもヒットの一因だと思われます。


8位アップ (先週16位、最高位8位)
Yo Gotti(ヨー・ガッティ) featuring Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) – Rake It Up
4週ぶりのトップ10復帰。
ストリーミングは上昇率トップ、セールスは32%アップ、ラジオは10%アップで先週の16位から8ランクアップで最高位を更新したこの曲、ジミー・ファロンが司会を務める人気TV番組「ザ・トゥナイト・ショー」でパフォーマンスされたことが急上昇の要因となっています。


9位右下矢印 (先週8位、最高位5位)
Charlie Puth(チャーリー・プース) – Attention
今週もラジオは制したもののワンランクダウン。
こちらも5月に人気TV番組「ザ・トゥナイト・ショー」でパフォーマンスされたことがヒットの一因となった曲。同月は人気オーディション番組「ザ・ヴォイス」でもライブ披露されていますが、その後は目立ったプロモーションがない中、トップ10滞在はこれで10週目となっています。

10位アップ (先週14位、最高位10位)
Portugal. The Man(ポルトガル・ザ・マン) – Feel It Still
ポルトガル・ザ・マンは初のトップ10。
アップルのiPad ProのCMに使われたことで注目を集めた曲。バンドのフロントマン、ジョン・ガーリーによると、『現在5歳になる娘のフランシスの成長がこの曲に大きく関与している』そうで、フックでは『1966年以来ずっと感じている。もう終わってるかもしれないけど、いまだに感じている』と歌われており、(ビートルズやカーペンターズもカヴァーした)マーヴェレッツの “Please Mr. Postman”(1961年、最高位1位)のメロディが使用されています。

以上、最新チャートのトップ10でした。

 
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