1990年の今日(4月21日)、1位を獲得した Sinead O’Connor (シネイド・オコナー)の “Nothing Compares 2 U”(邦題:愛の哀しみ) を解説・和訳しました。
シネイド・オコナーが虐待されていたという母の死を想って歌っている曲で、もともとプリンスが書いた失恋ソング。
U2のBono(ボノ)と同じアイルランド人の血がそうさせるのか、自分がレズビアンであることをカミングアウトしたり、テレビの生放送でローマ法王の写真を破ったり、何かと世間を騒がせていたシネイドの唯一のヒット曲。
全編が顔のクローズアップというビデオも注目され、MTVではビデオ・オブ・ザ・イヤーを受賞。彼女の内面的な強さがよく表されていて、観ていると引き込まれそうになってしまします。(マイリー・サイラスの “Wrecking Ball” の冒頭のシーンはこのビデオを参考に作られています。)
ちなみに、シネイドはプリンスとの関係について、『彼とは数回会っただけ。私たちはうまくやっていけないどころか、激しくやりあったわ』と語っており、プリンスが彼女を自宅に招いた(本人は「呼びつけられた」という認識でそのこと自体を快く思っていなかった)ときに口論になってしまったようです。
【リンク】
当時(1990/04/21)のチャート
【和訳】
15日と7時間が過ぎた…
あなたが愛にケリをつけてから
私は夜ごと出歩いて昼間はずっと眠っている
あなたが愛にケリをつけてから
あなたが行ってしまってからやりたいことができるし
誰にでも会うことができる
お洒落なレストランでディナーを楽しむこともできる
だけど何をしても憂鬱な気分を吹き飛ばせない
だってあなたにかなうものなんて何もない
あなたと比べられるものなんて何もないから
あなたがここにいないのが淋しくてたまらない
まるで歌えない鳥のよう
淋しくて涙が溢れてくる
教えて、どこで私は間違ってしまったのか
どんな男だろうとこの手で抱きしめることができるけど
そんなことをしてもあなたのことを思い出すだけ
医者に行ったらなんて言われたと思う?
「何をしてもいいから楽しむことだ」って、バカじゃないの
だってあなたの代わりになるものなんて何もないから
ママが裏庭に植えた花も
あなたが出て行ってしまうとみんな枯れてしまった
あなたと一緒に暮らすのは大変だと思ったこともある
でも喜んでもう一度やり直してみたい
だってあなたにかなうものなんて何もないから