1999年の今日(4月3日)、最高位3位を記録した Sugar Ray(シュガー・レイ)の “Every Morning” について解説しました。
彼女が浮気しているのではなく自分が浮気の相手だとわかっている男の気持ちを歌った曲で、50~60年代の夏を感じさせるポップ・ロック。
マロの “Suavecito”(スアベシート:ポマードの商品名、50年代ロカビリーファッションの必須アイテム)とヒュー・マセケラの “Grazing in the Grass”(1968年、最高位1位)がサンプリングされているこの曲は、
毎朝
彼女のフォー・ポスターベッド(※カーテン付きベッド)の隅には
ヘイロー(Halo)がある
というフックの「ヘイロー」とは何か(本来は「後光」、「光輪」の意味)ということが話題になりましたが(答えははっきりしていないようですが)、次の
俺のじゃないってわかってるけど
週末や一晩だけって時には使えるんだ
という歌詞から「コンドーム」のことで、曲全体としては彼女に浮気されているのではなく自分が浮気の相手だと自覚している男のことが歌われているのだと思います。
また、
ドアを閉めて、何も言わないで
というコーラスについては、”Shut the door” ではなくフランス語で “Je t’adore”(好き)と言っているように聞こえなくもなく、「(浮気相手である俺に)好きなんて言うなよ」という隠れた意味を持たせているような気もします。
ちなみに、この曲が収録されているアルバムは “14:59″(14分59秒)という変わったタイトルになっていますが、これからのネット社会に向けたアンディ・ウォーホルの名言、『誰もが15分間なら有名人になれる。いずれそんな時代が来るだろう。』と関係していると思われ、「15分まであと1秒ある」、「まだ、もうちょっと有名人でいたい」という意味ではないかと思われます。
シュガー・レイはこういう「分かる人には分かる」という婉曲表現が好きなのかもしれません。