ビルボード Hot 100(2018/05/19付) トップ10解説

 
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2018/05/19付 ビルボード Hot 100 トップ10解説


1位アップ (先週-位、最高位1位)
Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ) – This Is America
ドナルド・グローヴァーの名で俳優としても活躍するチャイルディッシュ・ガンビーノは初のトップ10で初の1位獲得。
集計対象5日分ながらセールスとストリーミング(内68%がYouTube)を制してビルボード史上31曲目となる初登場1位。警官による暴行、銃乱射、人種差別主義などがテーマになっている政治色が強い曲で、ヤング・サグ、ブロックボーイ・JB、21サヴェージ、ミーゴスのクエヴォなどがバック・ヴォーカルを務めるゴスペル風のトラップ。フックでは「これがアメリカ。足元をすくわれるな」と歌われています。

※初登場1位は “God’s Plan”、”Nice For What” に続き3曲連続。これは1995年にマライア・キャリーの “Fantasy”、ホイットニー・ヒューストンの “Exhale”、マライア・キャリー&ボーイズ・II・メンの “One Sweet Day” の3曲が連続で初登場1位になって以来。


2位右下矢印 (先週1位、最高位1位)
Drake(ドレイク) – Nice For What
ワンランクダウンで5週目の1位ならず。
SNS時代の女性の生活がテーマになっているこの曲、ヴァース1では、今どきのアプリ「スナップチャット」と一昔前(2006年)に「スナップ」というジャンルを確立させ、”Laffy Taffy” のナンバーワンソングで知られるD4Lのファボの名前を掛けて、『ケータイで角度をキメて自撮り、ケータイでファボみたいにスナッピング』とラップされています。
Drake(ドレイク) – ヒット曲ベスト20


3位右矢印 (先週3位、最高位1位)
Drake(ドレイク) – God’s Plan
変わらずトップ3をキープ。
これでトップ3の滞在週が16週となり、自身の “One Dance”、エド・シーランの “Shape Of You” などと並び11位タイとなったこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートでは82位から59位に上昇しています。
【解説・和訳】God’s Plan / Drake(ドレイク)


4位右下矢印 (先週2位、最高位2位)
Post Malone(ポスト・マローン) feat. Ty Dolla $ign(タイ・ダラー・サイン) – Psycho
2ランクダウンでトップ3から3度目の陥落。
曲の長さや放送禁止用語の関係で短縮版やクリーン版の放送が基本となるラジオでトップ10入り。ポスト・マローン、タイ・ダラー・サインともに不利(苦手)とされる同チャートで2曲目のトップ10となっています。


5位右下矢印 (先週4位、最高位2位)
Bebe Rexha(ビービー・レクサ) & Florida Georgia Line(フロリダ・ジョージア・ライン) – Meant To Be
ワンランクダウンでラジオでも1位陥落。
フロリダ・ジョージア・ラインはこれで自身の “Cruise” と並び、カントリーチャートで24週目の1位を獲得。デュオまたはグループとしての最長1位記録となっています。ちなみに同チャートでの最長1位記録はサム・ハントの “Body Like A Back Road” が記録した34週。  


6位右下矢印 (先週5位、最高位5位)
Zedd(ゼッド), Maren Morris(マレン・モリス) & Grey(グレイ) – The Middle
ワンランクダウンでトップ5から陥落。
チェインスモーカーズの “Closer” のようにややスローテンポのEDMにちょっとしたストーリーを持たせた歌詞を乗せ、さらにアヴィーチーの “Wake Me Up!” のようにEDMとカントリーを融合させているこの曲、ラジオのチャートでは “Meant To Be” に代わって1位を獲得しています。


7位右上矢印 (先週9位、最高位5位)
BlocBoy JB(ブロックボーイ・JB) feat. Drake(ドレイク) – Look Alive
再上昇で2ランクアップ。
最高位5位ながら12週目のトップ10(最高位5位以下でのこの記録はビルボード史上44曲目)。主要3チャートではいずれもトップ10圏外(特にセールスではトップ40圏外)で7位というのもなかなか珍しい記録だと思われます。


8位右下矢印 (先週6位、最高位6位)
Camila Cabello(カミラ・カベロ) – Never Be The Same
2ランクダウン。
5月8日から始まったテイラー・スウィフトの “Reputation Stadium Tour” にチャーリー・XCXと共に帯同しているカミラ・カベロ。前座で “Havana” とこの曲をパフォーマンスしていますが、テイラーとは “Shake It Off” で共演しています。


9位アップ (先週12位、最高位1位)
Ed Sheeran(エド・シーラン) – Perfect
3週ぶりにトップ10復帰。
トップ10滞在はこれでビルボード史上10曲目となる26週。また、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではアッシャーの “Yeah!”、ゴティエの “Somebody That I Used To Know” を抜き単独12位となっています。


10位右矢印 (先週10位、最高位3位)
Ariana Grande(アリアナ・グランデ) – No Tears Left To Cry
変わらずトップ10をキープ。
自身のコンサート会場で発生したテロ事件の影響を受けているというこの曲のビデオ、当時の不安な気持ちをどっちが上でどっちが下かもわからいという映像で表現したそうです。ただ、曲では『もう流す涙なんて残っていない。人を愛して、生きて、前に進むの。だからみんなも一緒に行こう』と歌われています。

トップ10圏外ではイマジン・ドラゴンズの “Whatever It Takes” が21位→12位、トラヴィス・スコット ft. リル・ウージー・ヴァート & カニエ・ウェストの “Watch” が16位初登場、エラ・マイの “Boo’d Up” が37位→17位、ニッキー・ミナージュの “Chun-Li” が再上昇で50位→19位などとなっています。

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
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