1983年の今日(5月21日)、1位を獲得した David Bowie(デヴィッド・ボウイ)の “Let’s Dance” について解説しました。
アンデルセンの童話「赤い靴」のストーリーが引用されている(?)官能的なラブ・ソングで、常に時代の一歩先にいたデヴィッド・ボウイの最大のヒット曲。
ソングライターはデヴィッド・ボウイ自身で、ファンクっぽいダンス・ポップに仕上げたプロデューサーはマドンナの “Like A Virgin”、デュラン・デュランの “The Reflex” などのNo.1ソングを手がけ、当時最も売れっ子だったナイル・ロジャース。
養母が危篤状態のときにでさえ赤い靴を履いて舞踏会に出かけてしまい、そのためにその靴が脱げなくなって死ぬまで踊り続ける呪いをかけられるアンデルセンの童話「赤い靴」を想起させるような、
レッツ・ダンス
赤い靴を履いて
ブルースを踊るんだ
というレッドとブルーを対比させた意味ありげなヴァースに対して、フックは
君が走れと言えば
僕は君と一緒に走る
君が隠れろと言えば
僕たちは隠れる
というストレートな表現になっており、赤い靴が人を踊らせるように僕は君の言いなりになる(ほど夢中になっている)、ということが表現されているような気がします。
ビデオは文明に背を向ける部族(オーストラリアのアボリジニ)が描かれており、時代に流されず、常にその一歩先にいたいデヴィッド・ボウイの生き方を象徴していると思います。