【解説】 Tha Crossroads / ボーン・サグズン・ハーモニー

 
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1996年の今日(5月18日)、1位を獲得した Bone Thugs-N-Harmony(ボーン・サグズン・ハーモニー)の “Tha Crossroads” について解説しました。

ギャングスタ・ラップの先駆者でエイズで亡くなったイージー・イーを追悼する曲で、メロディアスなラップのハーモニーが特徴的なミッドウエスト・ヒップホップ。

メンバー全員を含む12名(1位獲得曲としては当時最多、後にミムズの “This Is Why I’m Hot” が更新)がソングライターとしてクレジットされているこの曲は、彼らのメンター的存在かつ所属するレーベルの設立者の一人でもあるイージー・イー(31才の若さでエイズで死亡)を追悼する曲で、グラミーではベスト・ラップ・パフォーマンス(デュオまたはグループ)を受賞、8週1位を獲得する大ヒットとなっています。

また、当時は珍しかったトップ10内での初登場(2位)を果たし、ビートルズの “Can’t Buy Me Love” 以来となるチャートイン2週目で1位を獲得したことは、特にチャート・マニアたちの関心を集めています。

冒頭のイントロでは、

Bone-Bone-Bone-Bone
Bone, Bone, Bone, Bone, Bone

と、特に意味はなさそうなフレーズのハーモニーが奏でられていますが、これは同音異義語および同音異字がいかに難解な構文を作り出せるかを示した文法的に正しい英文の “Buffalo buffalo Buffalo buffalo buffalo buffalo Buffalo buffalo.”(「バッファロー(出身)のバッファローは、バッファロー(出身)のバッファローにバッファローして(おびえて)いるが、バッファロー(出身)のバッファローをバッファロー(おびえ)させている」という意味)の「ボーン・サグズン・ハーモニー版」だそうで(意味は不明)、こちらは特に言語学者たちの関心を集めたようです。

ヴァース1ではビジー・ボーンが、

亡くなった魂たち、友よ
これは(友人だった)ウォリー、イージー
チャーリー伯父さん、リル・ブーたちのため(の曲)なんだ
でも神様が彼らを連れて行った

とラップし、フックでは全員で

クロスロード(※)でまた会おう
だから君は独りじゃない

(※重大な決心をする十字路、岐路:昔、自殺者は墓地ではなく十字路の脇に埋められた)

と、歌われています。

【リンク】
当時(1996/05/18)のチャート
ボーン・サグズン・ハーモニーのヒット曲

 
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