1987年の今日(8月22日)、最高位3位を記録した Suzanne Vega(スザンヌ・ヴェガ)の “Luka” を解説・和訳しました。
子供の虐待という社会問題を扱った曲で、「ルカ」という名前の実在の男の子がモデルになっているフォーク・ポップ。
スザンヌ・ヴェガによると、曲のモデルとなったルカという名前の少年は彼女の家の近くで遊んでいた子供たちの一人で、他の子とはちょっと感じが違うというだけで実際にどういう子かは知らなかったけど彼の顔と名前がずっと頭から離れなかったそうで、ある時このことが「虐待」という「角度」で見えてからは2時間で曲ができたと語っています。
ちなみに、スザンヌがこの曲をグラミーでパフォーマンスしたときに真っ先に立って拍手していたのがプリンス。そして『この曲を聴いて久しぶりに何かしなくちゃという気になった』と語っています。
↓プリンスがスザンヌ・ヴェガに送った直筆の手紙
(『”Luka” は僕が長い間聴いてきた曲のなかで最も説得力のある曲です。この曲を聴いたときに感じたことは言葉では言い表せません。』と書かれています。)
【リンク】
当時(1987/08/22)のチャート
スザンヌ・ヴェガのヒット曲
【和訳】
[Verse 1]
僕の名前はルカ
2階に住んでるんだ
君の上の階だよ
そう、前にも会ったことあるよね
[Hook 1]
夜中に
何かのトラブルや
ケンカしてるような声が聞こえても
僕に「あれは何だったの?」とは聞かないで
僕に「あれは何だったの?」とは聞かないで
僕に「あれは何だったの?」とは聞かないで
[Verse 2]
僕はとろいし
大きな声も出せないんだ
たぶん 僕は頭が弱いからなんだ
あまり得意げには振る舞えないんだ
[Hook 2]
あの人たちは泣くまで人を叩くんだ
そしたら どうして(叩くの)と聞かなくなるからね
抵抗すらできなくなるんだ
抵抗すらできなくなるんだ
抵抗すらできなくなるんだ
[Verse 3]
僕なら大丈夫
また家に帰ったから
僕が言ったことについて
君が何か尋ねても
君とは関係ないことだよね
[Hook 3]
僕はきっとひとりになりたいんだ
何も壊れず
何も投げられない
僕のことは聞かないで
僕のことは聞かないで
僕のことは聞かないで
[Verse 1]
[Hook 1]
[Hook 2]
コメント
プリンスって純粋な人だったのでしょうね。丁寧に書かれた直筆のメッセージが人柄が出ていると思います。最近の賞でプレゼンターになると、受賞者が感激している様子を見た時に、偉大なアーティストだなと感じました。
そうですね。マイナスイメージを持っている人も多いようですが、本当はこういう人だったんですよね。
スザンヌはこの手紙を今も大事にしているそうで、Twitterの固定メッセージにも添付してあります。