1982年の今日(1月30日)、1位を獲得した Daryl Hall & John Oates(ダリル・ホール&ジョン・オーツ) の “I Can’t Go For That (No Can Do)” について解説しました。
頭の中をずっとドリフトしそうなドラム・マシーンのリズムとジャジーなサックスが醸し出すオシャレで洗練されたサウンドが特徴的なブルー・アイド・ソウル。
二回目だって上手くやれるさ
同じことをただ繰り返すことだってできる
この体を使って
でも君は僕のソウルまで欲しがってる
そんなことは忘れろよ
それはダメ
という歌詞からほとんどの人が「体は許しても心は渡さない」という男女関係を歌ったものと解釈しているようですが、ジョン・オーツはこれを否定。「音楽業界についての曲」と語っています。
レコード会社に振り回されず、自分たちで考え、自分たちの感性でやるべきなんだ、ということだと思いますが、
僕なら何でもしてあげるよ
君がして欲しいことを
僕はたいてのことはしてあげるよ
君がして欲しいことならね
というプリフックの部分は、「上司が悪い、会社が悪い、政府が悪い、社会が悪い」といつも不平不満を言っている人に向けられた皮肉も込められているのかもしれません。
ちなみに、マイケル・ジャクソンは自身の曲 “Billie Jean” でこの曲のベースラインをまねたことを認めていますが、ダリル・ホールも元々この部分は他の曲をまねたものであることを告白しています。
【リンク】
当時(1982/01/30)のチャート
ダリル・ホール&ジョン・オーツの全ヒット曲
【解説・和訳】 Say It Isn’t So / ダリル・ホール&ジョン・オーツ