1970年の今日(7月25日)、1位を獲得した Carpenters(カーペンターズ)の “(They Long To Be) Close To You”(邦題:遙かなる影) を解説・和訳しました。
鳥や星たちも私と同じであなたの近くに居たがるという曲で、カレンの低音の魅力とリチャードのアレンジの才能がひしひしと伝わってくるポップス。
ソングライターはバート・バカラックとハル・デヴィッド。
『ビートルズの “Ticket To Ride”(1965年、最高位1位)のアレンジがよかったのでやらせる決心をした』というA&Mレコードの創設者で “Rise”(1979年、最高位1位)などのヒット曲を持つハーブ・アルパートの意向によってリチャードがアレンジ、カレンが歌うことになったこの曲は、カーペンターズにとっては初の1位獲得、そして年間2位の大ヒットとなっています。
リチャードはこの曲をアレンジすることになった経緯について、『ハーブに「オリジナルの音源は聴かせないよ。影響を与えたくないんだ」と言われたよ。それで簡素な譜面からアレンジを完成させたんだ。思っていたより出来が良く、大掛かりになっていった。その後、バカラックにオリジナルを聴かせてもらったら全く違っていた。でも彼は「君は僕の10倍、いや11倍は良い仕事をした」と言ってくれた。』と語っています。
また、『”Close To You” は最初の音が一番低い音から始まるんだ。曲の中で一番低い音だよ。その音をカレンはバシッと決めた。20歳のときにね。それは直感的なものだし、生まれつきの才能だよ』と、妹を褒めちぎっていますが、「百聞は一聴に如かず」だと思います。
私と同じで、世界中の多くの人たちがカレンの歌声に魅了されたのではないでしょうか。
【リンク】
当時(1970/07/25)のチャート
カーペンターズのヒット曲
【和訳】
[Verse 1]
Why do birds suddenly appear
Every time you are near?
Just like me, they long to be
Close to you
なぜ鳥たちは突然現れるのかしら?
いつもあなたが近くに居るときに
私と同じね、あなたのそばに居たいのよ
[Verse 2]
Why do stars fall down from the sky
Every time you walk by?
Just like me, they long to be
Close to you
なぜ星たちは空から降ってくるのかしら?
いつもあなたが通りかかるときに
私と同じね、あなたのそばに居たいのよ
[Bridge]
On the day that you were born
The angels got together
And decided to create a dream come true
So they sprinkled moondust in your hair of gold
And starlight in your eyes of blue
あなたが生まれた日に
天使たちは集まり
夢を実現すると決めたのね
だから あなたの髪を月のかけらで金色に
瞳を星の光で青にしたのよ
[Verse 3]
That is why all the girls in town (Girls in town)
Follow you (Follow you) all around (All around)
Just like me, they long to be
Close to you
だから街中の女の子は
あなたを追いかけ回すのね
私と同じね、あなたのそばに居たいのよ
<間奏>
[Bridge]
[Verse 3]
[Outro]
Just like me, they long to be
Close to you
(Wua-a-a-a, close to you)
(Wua)
私と同じね、あなたのそばに居たいのよ
あなたのそばに居たいのよ
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