ビルボード Hot 100(2018/12/15付) トップ10解説

 
ビッグバナー広告
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

2018/12/15付 ビルボード Hot 100 トップ10解説



1位右上矢印 (先週2位、最高位1位)
Ariana Grande(アリアナ・グランデ) – thank u, next
再上昇で通算4週目の1位。
ビデオのリリース効果でストリーミング数が爆発的に増加。週間ストリーミング数としてはテイラー・スウィフトの “Look What You Made Me Do” を抜いて女性では歴代1位、オールタイムでもドレイクの “In My Feelings”(1位、2位、6位) と “God’s Plan”(4位)、バウアーの “Harlem Shake”(3位、5位)に次いで歴代7位となっています。また、セールス(146%アップ、5位→2位)とラジオ(44%アップ、23位→11位)も伸び率1位となっており、さらに(先週開催された)”Billboard Woman In Music” でのパフォーマンスも効果も期待できるため、来週も1位は安泰だと思われます。


2位右下矢印 (先週1位、最高位1位)
Travis Scott(トラヴィス・スコット) – SICKO MODE
1週で1位から陥落。
主要3チャートですべてポイントアップながら1位とはダブルスコアの大差となったこの曲、今年はナイキからアディダスへの禁断の移籍が噂されたドレイクがヴァース3で『ストライプよりチェック、それが俺のお気に入り』とラップしていますが、これは(ロゴに3本線のストライプが入っている)アディダスより、(チェックマークのロゴの)ナイキのほうがお気に入りという意味で、移籍の噂に終止符を打つ歌詞だと思われます。
【解説・和訳】 SICKO MODE / トラヴィス・スコット


3位右上矢印 (先週4位、最高位3位)
Halsey(ホールジー) – Without Me
今週もセールスを制してワンランクアップでトップ3入り。
先週放送されたヴィクトリアズ・シークレットのファッションショーでのパフォーマンス効果でセールスが75%アップ、さらにセールスとラジオでも数字を伸ばしたこの曲、冒頭のヴァースでは『あなたが傷ついていたときに見つけたの』、『あふれるまであなたのコップを満たした』、『あなたから離れないように頑張った』、『あなたを一人にするのが怖かったから』と、恋人に尽くしたことが歌われていますが、これについてホールジーは、自分も17歳の時に経験があるので元カレが自殺しそうで怖かった、と明かしています。 

4位右下矢印 (先週3位、最高位3位)
Marshmello(マシュメロ) feat. Bastille(バスティル) – Happier
ワンランクダウンでトップ3から陥落。
ビデオの再生回数は1億回を突破。そしてまた新たに “Alternate Music Video” なるバージョンのビデオがリリースされており、ビルボードでは『今回のビデオは「お涙ちょうだい」ではなく、パステルカラーの壁の前で楽しくファンキーにパフォーマンスされている』と評されています。


5位右矢印 (先週5位、最高位5位)
Panic! At The Disco(パニック・アット・ザ・ディスコ) – High Hopes
変わらずトップ5をキープ。
評論家の間でもおおむね好評のこの曲、特に切れの良いヴォーカルが高評価のようですが、力強いブラス・セクション(トランペット、トロンボーン、サックス)もこの曲の魅力の一つだと思います。


6位アップ (先週-位、最高位6位)
Meek Mill(ミーク・ミル) feat. Drake(ドレイク) – Going Bad
ミーク・ミルは初、ドレイクは33曲目のトップ10。
女性や敵対する相手にどれだけ(良い意味と悪い意味の両方で)「ワル」になれるかという曲で、基本的には(定番の)自慢ソング。ドレイクは今年、年間のトップ10曲数でビートルズの記録(1964年、11曲)を抜いたことを踏まえて(?)、『俺はビートルズよりヒットが多い』とラップしています。ちなみに、通算のトップ10曲数ではまだビートルズが1曲上回っています。

7位アップ (先週14位、最高位7位)
Mariah Carey(マライア・キャリー) – All I Want For Christmas Is You
1年ぶりにトップ10復帰。
そして最高位更新。世界中で1600万枚のセールスを誇るマライアの最大のヒット曲。


8位右下矢印 (先週7位、最高位2位)
Kodak Black(コダック・ブラック) feat. Travis Scott(トラヴィス・スコット) & Offset(オフセット) – ZEZE
ワンランクダウン。
ホイットニー・ヒューストンやTLCのバックダンサーをしていた(恥ずかしい?)過去が実の母親に写真付きでばらされ、カーディ・Bからは離婚したことをばらされたオフセット。この曲では『俺には棺桶が必要』とラップしています。


9位右下矢印 (先週8位、最高位4位)
Lil Baby(リル・ベイビー) & Gunna(ガンナ) – Drip Too Hard
こちらもワンランクダウン。
リル・ベイビーの “Hard” シリーズとガンナの “Drip” シリーズの掛け合わせになっているこの曲、”Drip” はアイス(宝石)をホット・バー(ウィットに富んだラップ)で溶かすというのが元の意味で、ジュエリーを身に着けたラッパーが韻を踏んだときに「ドリップした」と言うそうで、ちょっとした流行語のようになっています。ちなみに、今年の曲ではカーディ・B ft. ミーゴスの “Drip”(最高位21位)、オフセット&メトロ・ブーミンの “Ric Flair Drip”(最高位13位)などでも使われています。

※当初、10位はマルーン5 ft. カーディ・Bの “Girls Like You” と発表されていましたが、訂正されました。


10位右下矢印 (先週6位、最高位6位)
Sheck Wes(シェック・ウェス) – Mo Bamba
4ランクダウンながらトップ10はキープ。
セールスは(意外にも?)最高位13位、ラジオでは(納得の?)圏外ながら、ほぼストリーミングだけでトップ10ヒットとなったこの曲、「ヘタ上手い」とも言われているヴォーカルが話題になったこともヒットの一因だと思われます。

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
0
  • このエントリーをはてなブックマークに追加