ビルボード Hot 100(2018/03/31付) トップ10解説

 
ビッグバナー広告
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0

2018/03/31付 ビルボード Hot 100 トップ10解説



1位右矢印 (先週1位、最高位1位)
Drake(ドレイク) – God’s Plan
ストリーミングを制して9週目の1位。
フック1では『(生まれ育ったトロントの)ウエストン・ロードを通って G.O.D.(神)にたどり着くかも』とラップされているこの曲、このまま突っ走って年間チャート1位にたどり着くのではないかと思われます。ちなみに、ストリーミングの記録で何かと比較対象にされているバウアーの “Harlem Shake”(5週1位、トップ10滞在8週、年間4位)のトップ10滞在時のチャートポイントは現時点で上回っているようです。
【解説・和訳】God’s Plan / Drake(ドレイク)
Drake(ドレイク) – ヒット曲ベスト20(更新)


2位右上矢印 (先週4位、最高位2位)
Bebe Rexha(ビービー・レクサ) & Florida Georgia Line(フロリダ・ジョージア・ライン) – Meant To Be
2ランクアップで最高位更新。
先週は銃規制強化を求める抗議活動、#MarchForOurLives(命のための行進)に参加したビービー・レクサ、そしてトップ3入りしたカントリーのデュオまたはグループとしてはレディ・アンテベラム(”Need You Now” が2010年に最高位2位を記録)以来となったフロリダ・ジョージア・ライン、ともにキャリアハイとなる2位まで来ましたが、1位とはまだだいぶ差があり、少なくとも来週の逆転は厳しいと思われます。


3位右下矢印 (先週2位、最高位1位)
Ed Sheeran(エド・シーラン) – Perfect
ワンランクダウンながらトップ3はキープ。
これでビルボード史上10曲目のトップ3滞在17週となったこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではファン.の “We Are Young”、ロードの “Royals”、ケイティ・ペリーの “Dark Horse” と並び27位まで上昇しています。


4位右下矢印 (先週3位、最高位3位)
Bruno Mars(ブルーノ・マーズ) & Cardi B(カーディ・B) – Finesse
ラジオを制したものの3度目のトップ3陥落。
来週は値下げ効果が期待できそうなこの曲、ベル・ビヴ・デヴォーの “Poison” のコピーと言われ、更にブルーノは「ブラックミュージックのスタイルをパクっているただのカラオケ歌手」との批判まで噴出していますが、ビルボード誌に続き今度は大御所のスティーヴィー・ワンダーが『神は我々を楽しませるために音楽を作った。くだらない見方はしなくていい。彼は偉大なアーティストたちに影響を受けた素晴らしいアーティストでソングライターだ』と、彼を擁護するコメントを発表しています。
Bruno Mars(ブルーノ・マーズ) – ヒット曲ベスト10(更新)


5位右矢印 (先週5位、最高位2位)
Post Malone(ポスト・マローン) feat. Ty Dolla $ign(タイ・ダラー・サイン) – Psycho
変わらずトップ5をキープ。
活動休止を発表したフィフス・ハーモニーのローレン・ジャウリギーとの交際でも注目を集めているタイ・ダラー・サインがヴァース2を担当しているこの曲、そのヴァース2では『俺たちはハイになって、ロデオ(・ドライブ:L.A.の高級ショッピング街)に出て、ヴァレンチノ(高級イタリアン・レストラン)に電話して、ピコ(ヴァレンチノがある大通り)に出る』とラップされています。


6位右矢印 (先週6位、最高位6位)
Zedd(ゼッド), Maren Morris(マレン・モリス) & Grey(グレイ) – The Middle
変わらず最高位をキープ。
ゼッドが「アメイジングで才能あるシンガー」と評するマレン・モリス、彼女はこの曲について『カントリー歌手の私がいつも歌っている曲とは全く違う曲だった。しかもグレイの二人とゼッドからは「パワフルに歌って」とか「音は正確に」と厳しい注文が出された。でもおかげで私、こんな高音を出せるんだってことがわかったの』と語っています。

7位アップ (先週19位、最高位7位)
XXXTentacion(エックスエックスエックステンタシオン) – Sad!
エックスエックスエックステンタシオンは初のトップ10。
アルバムチャートで今週初登場1位の “?” のリリース効果で一気に12ランクアップしたこの曲、失恋による憂鬱状態にもがき苦しむという内容のメロディックなバラードで、フックでは「俺は誰?(彼女を)手放すことを恐れているヤツなのか。もしお前にその経験があるのなら教えてくれ。(でも)その経験があるなら自殺…(してるだろうな)、悲しい」と歌われています。


8位右下矢印 (先週7位、最高位1位)
Camila Cabello(カミラ・カベロ) feat. Young Thug(ヤング・サグ) – Havana
今週もワンランクダウン。
ペンタトニックスもカヴァーしたこの曲、HOT100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではシャナイア・トゥエインの “You’re Still The One”、マリオの “Let Me Love You” と並び40位に上昇しています。
【解説・和訳】Havana / カミラ・カベロ feat. ヤング・サグ

9位アップ (先週-位、最高位9位)
Lil Dicky(リル・ディッキー) feat. Chris Brown(クリス・ブラウン) – Freaky Friday
リル・ディッキーは初、クリス・ブラウンは14曲目のトップ10。
コメディ・ラッパーのリル・ディッキーが、身体が入れ替わるという今ではよくある映画「フリーキー・フライデー」にインスパイアされて書いた曲。リル・ディッキーがクリス・ブラウンになったつもりで、クリス・ブラウンがリル・ディッキーになったつもりで歌われており、ややこしい内容になっています。
Chris Brown(クリス・ブラウン) – ヒット曲ベスト20(更新)


10位右下矢印 (先週8位、最高位7位)
The Weeknd(ザ・ウィークエンド), Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー) – Pray For Me
2ランクダウンながらトップ10はキープ。
トゥパックとドクター・ドレーの “California Love”(1996年、最高位6位)のビデオ撮影を生で見て、その後トゥパックに夢で「俺の音楽を絶やすな」と言われたというケンドリック・ラマー、この曲の(”Losing My Religion”というテーマを扱った)アウトロ(先週の解説参照)はその「お告げ」が意識されたものだと思われます。

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
0
  • このエントリーをはてなブックマークに追加