2020/07/11付 ビルボード Hot 100 トップ10解説
1位 (先週1位、最高位1位)
DaBaby(ダベイビー) feat. Roddy Ricch(ロディ・リッチ) – ROCKSTAR
今週もストリーミングを制して4週目の1位。
警官に首を押さえつけられ亡くなったジョージ・フロイドさんの最期を再現して “Black Lives Matter” をアピールしたBET Awardsでのパフォーマンスとビデオのリリースのダブル効果で2位に大差をつけて1位をキープ。しばらくは安泰かもしれません。
2位 (先週8位、最高位2位)
Jack Harlow(ジャック・ハーロウ) feat. DaBaby(ダベイビー), Tory Lanez(トリー・レーンズ) & Lil Wayne(リル・ウェイン) – WHATS POPPIN
6ランクアップで最高位更新も1位には届かず。
リミックス版のポイントがオリジナル版を上回って今週からダベイビー、トリー・レーンズ、リル・ウェインの名前がクレジット。このことによりダベイビーは1位、2位を独占した21組目のアーティストとなっています。
Lil Wayne(リル・ウェイン) – ヒット曲ベスト20(更新)
3位 (先週3位、最高位1位)
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – Blinding Lights
今週もラジオを制してトップ3をキープ。
これでトップ10滞在20週となったこの曲、ザ・ウィークエンドのヒット曲ランキングでは “The Hills”(2015年、最高位1位)と “Starboy”(2017年、最高位1位)を抜いてついに1位に浮上。また、Hot 100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではLMFAOの “Sexy And I Know It”(2012年、最高位1位)など4曲と並び76位に上昇、トップ100入りしています。
【解説・和訳】 Blinding Lights / ザ・ウィークエンド
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – ヒット曲ベスト20(更新)
マックス・マーティン – 1位獲得曲ベスト20+α(更新)
4位 (先週2位、最高位1位)
Megan Thee Stallion(ミーガン・ジー・スタリオン) feat. Beyonce(ビヨンセ) – Savage
2ランクダウンでトップ3から3度目の陥落。
トップ10はこれで10週目。BET Awards で披露したマッドマックス風のパフォーマンスは好評の割には効果は限定的だったようです。
Beyonce(ビヨンセ) – ヒット曲ベスト20
5位 (先週4位、最高位4位)
SAINt JHN(セント・ジョン) – Roses(Imanbek Remix)
ワンランクダウンで最高位から陥落。
オリジナル版をアップテンポにして、ベースラインをより強調することによって全く別の曲に生まれ変わったと言ってもいいこの曲、セント・ジョンにとっては生まれ変わったかのような変化をもたらした曲になったようです。
6位 (先週6位、最高位1位)
Doja Cat(ドジャ・キャット) – Say So
今週も6位変わらず。
トップ10滞在はこれで15週目となったドジャ・キャットのこの曲、一発ヒットランキング(トップ20ヒットを1曲しか持たないアーティストの曲が対象)ではザ・ウォンテッドの “Glad You Came”(2012年、最高位3位)など3曲を抜いて33位タイに上昇しています。
7位 (先週5位、最高位5位)
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) & Quavo(クエヴォ) – Intentions
2ランクダウンで再びトップ5から陥落。
これで最高位5位以下の曲としてはビルボード史上3曲目のトップ10滞在18週となったこの曲、ジャスティン・ビーバーのヒット曲ランキングでは “Boyfriend”(2012年、最高位2位)を抜いて9位に上昇しています。
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – ヒット曲ベスト20(更新)
8位 (先週16位、最高位8位)
Harry Styles(ハリー・スタイルズ) – Watermelon Sugar
ハリー・スタイルズは3曲目のトップ10。
恋人に対する自分の気持ちを「夏の夜のイチゴ」の味と比較している官能的な曲。「ウォーターメロン・シュガー」というタイトルについてハリーは、元カノが愛読していたというリチャード・ブローティガン著の「西瓜糖の日々」(原題:In Watermelon Sugar)にインスパイアされたものだということを明かしています。
9位 (先週9位、最高位9位)
Lil Mosey(リル・モジー) – Blueberry Faygo
9位変わらず。
タイトルに “Blueberry” が付く曲としてはファッツ・ドミノの “Blueberry Hill”(1957年、最高位3位)以来、約63年ぶりのトップ10ヒットとなったこの曲、ビデオはTikTokの有名なインフルエンサーが共同生活する家「ザ・ハイプ・ハウス」で撮影されたそうで、ユニバーサル・ミュージック・ジャパンの公式ページでは「快晴の空の下でプールパーティーを楽しむモジーの姿に加え、シンクロナイズドスイマーや巨大なバルーンプールで遊ぶモジーの陽気な一面も見ることができます。」と紹介されています。
10位 (先週18位、最高位10位)
Lil Baby(リル・ベイビー) feat. 42 Dugg(42 ダグ) – We Paid
リル・ベイビーは4曲目、42 ダグは初のトップ10。
ラップお決まりの高級車やジュエリーのコレクションを自慢する曲。フックでは『若くて勢いのあるヤツがDからAへ』(※Dは42 ダグの出身地のデトロイト、Aはリル・ベイビーの出身地のアトランタ)、『俺はライオンズで盛り上がる、俺はブレーブスで盛り上がる』(※ライオンズはNFLのデトロイト・ライオンズ、ブレーブスはMLBのアトランタ・ブレーブス)、『Yeah, yeah, yeah, yeah, yeah, We paid(俺たちが金を出した)』とラップされています。
以上、最新のトップ10紹介でした。