ビルボード Hot 100(2020/06/27付) トップ10解説

 
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2020/06/27付 ビルボード Hot 100 トップ10解説

1位アップ (先週-位、最高位1位)
6ix9ine(シックスナイン) & Nicki Minaj(ニッキー・ミナージュ) – TROLLZ
シックスナインは初、ニッキー・ミナージュは2曲目の1位。
フィジカルとデジタルのバンドル商法+最初から値下げで今年一番の週間セールスを記録してビルボード史上40曲目となる初登場1位。シックスナインとニッキーは3回目のコラボはラッパーお決まりの自慢ソング。歌詞に出てこないタイトルは、敵対する相手を「ころがす」というニュアンス。曲の売り上げの一部は逮捕されて保釈金が払えない低所得者を補助するために使われるそうです。


2位右下矢印 (先週1位、最高位1位)
DaBaby(ダベイビー) feat. Roddy Ricch(ロディ・リッチ) – ROCKSTAR
今週もストリーミングは制したものの2週で1位から陥落。
今年1位を獲得した曲の中では “The Box”、”Blinding Lights” に次いで3曲目のマルチ週1位となったこの曲、しかしながら今年の年間チャートではまだ40位前後だと思われ、ビデオのリリースなどの起爆剤がなければ(あっても?)年間トップ10入りは難しいかもしれません。

3位アップ (先週-位、最高位3位)
Lil Baby(リル・ベイビー) – The Bigger Picture
リル・ベイビーは3曲目のトップ10。
ミネアポリスで4人の白人警察官による不適切な拘束により黒人男性のジョージ・フロイドさんが死亡した事件を受けてリリースされた曲。デモが軍隊により鎮圧されることへの懸念やリル・ベイビー自身の体験がラップされており、「より大きな事態」という意味のタイトルが付けられています。


4位右下矢印 (先週2位、最高位1位)
Megan Thee Stallion(ミーガン・ジー・スタリオン) feat. Beyonce(ビヨンセ) – Savage
2ランクダウンでトップ3から陥落。
「コロナ」や “Black Lives Matter” 関連の歌詞が目立つようになった昨今、この曲のヴァース2(ビヨンセのパート)では『デーモン・タイム、彼女はOnlyFansを始めるかも』(※デーモン・タイムはインスタ・ライブでのストリップ・パフォーマンス。OnlyFansはポルノの直売所と称される会員制性的コンテンツ配信サイト)と、コロナの影響で仕事がない女性に人気の「バイト先」がラップされています。ちなみに、OnlyFans側は「ビヨンセやその他のアーティストの加入をいつでもお待ちしています」とコメントしています。
Beyonce(ビヨンセ) – ヒット曲ベスト20


5位右下矢印 (先週3位、最高位1位)
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – Blinding Lights
今週もラジオは制したものの2ランクダウン。
これでトップ5滞在は15週となったこの曲、マックス・マーティンが書いた1位獲得曲のランキングではケイティ・ペリーの “Roar”(2013年)とテイラー・スウィフトの “Blank Space”(2014年)を抜いて7位に上昇しています。
【解説・和訳】 Blinding Lights / ザ・ウィークエンド
The Weeknd(ザ・ウィークエンド) – ヒット曲ベスト20
マックス・マーティン – 1位獲得曲ベスト20+α(更新)


6位右下矢印 (先週4位、最高位1位)
Doja Cat(ドジャ・キャット) – Say So
同じく2ランクダウンでトップ5から陥落。
甘い歌声なのにラップするときはダミ声というギャップがいいこの曲、年間トップ10入りの目安となるラインとのギャップは急速に縮まっています。


7位右下矢印 (先週5位、最高位5位)
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) & Quavo(クエヴォ) – Intentions
こちらも2ランクダウンで1週でトップ5から陥落。
最高位5位以下の曲としてはビルボード史上9曲目(6位タイ)となる16週目のトップ10となっています。
Justin Bieber(ジャスティン・ビーバー) – ヒット曲ベスト20


8位右下矢印 (先週7位、最高位7位)
SAINt JHN(セント・ジョン) – Roses(Imanbek Remix)
最高位から一歩後退。
(タイトルの)「バラ」は自分の愛を示すためにも必要なものと語っているセント・ジョンのこの曲、イギリス、オーストラリア、カナダで1位を獲得したように、アメリカでもバラ色の日々が過ごせるかどうかは厳しそうですが、最高位に返り咲く(もしくは更新する)程度の可能性は十分にあると思います。


9位右上矢印 (先週10位、最高位1位)
Lady Gaga(レディー・ガガ) & Ariana Grande(アリアナ・グランデ) – Rain On Me
ワンランクアップ。
お互いに痛みやトラウマを抱える二人が雨を涙や苦しみに例え、覚悟を決めて生きていく強い意志を歌ったこの曲、梅雨にも負けず(?)力強くトップ10内に生き残っています。
Lady Gaga(レディー・ガガ) – ヒット曲ベスト20
Ariana Grande(アリアナ・グランデ) – ヒット曲ベスト20


10位右下矢印 (先週9位、最高位1位)
Roddy Ricch(ロディ・リッチ) – The Box
ワンランクダウン。
引き続き今年のアーティスト別1位滞在週(13週)とトップ10滞在週(33週)の両方で単独トップに立っているロディ・リッチのこの曲、Hot 100(10位以内)の順位をもとにスコア化したオールタイム・チャートではアッシャー ft. リル・ジョン&リュダクリスの “Yeah!”(2004年、最高位1位)、ゴティエ ft. キンブラの “Somebody That I Used To Know” の2曲の年間1位曲と並び22位→20位に上昇、トップ20入りしています。
【解説・和訳】 The Box / ロディ・リッチ

以上、最新のトップ10紹介でした。

 
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